「夫とパートナーはどう違うの?」
「夫婦じゃなくてパートナーでいることのメリットはなにがある?」
「夫婦ではなくパートナーでいることのデメリットは?」
上記のように考えることはありませんか?
夫婦のかたちは様々ありますが「夫婦とパートナーってどう違うの?」と疑問に思う方がまだまだ多いのが現状です。
夫婦ではなくパートナーでいることのメリットデメリットを知っておくことで、夫婦関係を見つめ直すきっかけにもなるでしょう。
当記事では下記について解説します。
- 夫とパートナーの違いとは?
- 夫婦ではなくパートナーでいることのメリットとは?
- 夫婦ではなくパートナーでいることのデメリットとは?
当記事を読んでいただくと、夫とパートナーの違いだけでなく、メリットやデメリットが分かりますよ。
夫とパートナー違いについて理解を深めたい方は、是非最後までお読みください。
夫とパートナーの違いについて解説
この章では夫とパートナーの違いについて解説します。
「夫」は男性のパートナーを指す言葉ですが、最近は「パートナー」という呼び方をする層も増えてきています。
と疑問に思う女性もいることでしょう。
夫とパートナーの違いについて、下記解説していきます。
- 夫は男性の配偶者を指すが、パートナーは性別に捉われない
- パートナーは結婚していない相手にも使える
下記順番にご覧ください。
夫は男性の配偶者を指すが、パートナーは性別に捉われない
「夫」は男性の配偶者を指しますが、「パートナー」は性別に関係なく使うことができるのが大きな違いと言えるでしょう。
元々「夫」の起源は下記のとおりです。
「夫」という言葉は、公的な機関や職場などに書類を提出する際、続柄を示す呼び方として使われています。夫婦の男性の方。語源は「男人(おうと)」という説もあります。
上下関係や力関係を示す言葉ではなく、あくまで客観的に夫婦のどちらかを示す言葉です。最も分かりやすく簡潔に相手を指し示す呼び方として浸透しています。
女性の美学より
夫は男性の配偶者を指す言葉として使われており、対義語としては「妻」となります。
夫婦対等な関係を表す言葉なので、公の場で使われるのはもちろん、最近では第三者の前で男性の配偶者を呼ぶ言葉として使う女性が過半数を占めているようです。
一方「パートナー」は更にオールマイティに使える言葉と言えるでしょう。
相手が婚姻関係になくても使えますし、男性でなくてもOKです。
そのため事実婚やLGBTの方も使いやすい言葉と言えます。
また海外の方と話すときも理解してもらいやすいので、これから増えていく呼び方と考えて間違いありません。
パートナーは結婚していない相手にも使える
「夫」は結婚した男性の配偶者に対して使いますが、パートナーは婚姻関係にない相手にも使うことができます。
上記のように婚姻関係に関係なく仕事やスポーツで使っても問題ありません。
そのため「夫」よりも「パートナー」の方がより対等な関係を示すように、感じる方も多いのではないでしょうか。
夫婦ではなくパートナーでいることのメリットとは?
この章では、夫婦ではなくパートナーでいることのメリットについて解説します。
結婚して夫婦になることはせずに、事実婚を選ぶカップルも一定数いるでしょう。
結婚はせずにパートナー関係でいることは、まだ少数派で不安も多く抱えていると考えられます。
しかしパートナー関係でいるメリットは多々あるのです。
夫婦ではなくパートナーでいるメリットとして、下記解説していきます。
- 役所での手続きが不要
- 苗字を変えなくて済む
- 法律に捉われない生き方ができる
- お互い自由で対等な関係でいられる
- 性別に捉われずに相手との関係を構築できる
ひとつひとつ順番にご覧ください。
役所での手続きが不要
役所での手続きは必要ないことは、パートナーでいることのひとつのメリットと言えます。
結婚する際は役所へ「婚姻届け」の提出が必要です。
ただ単に提出するだけではなく、証人をお願いしたり、どちらかの本籍地が違う場合は戸籍謄本を取り寄せる必要もあります。
スムーズに行けば手間ではないかもしれませんが、証人が遠方に住んでいる場合は郵送でのやり取りなどに時間がかかる場合もあるでしょう。
しかしパートナー関係でいるならば、婚姻届けの提出は不要です。
その他にも、結婚と同時に必要になる場合が多い下記もする必要はないでしょう。
結婚は家と家との結びつきも重要な要素なので「2人が良ければよい」というわけにはいかない場面が多々あります。
しかしパートナーでいる場合、書類提出や家族になるための儀式、親戚付き合いなどとは無縁でいられるので、ひとつのメリットと考えられるでしょう。
苗字を変えなくて済む
夫婦にならずパートナー関係でいるならば、どちらかが苗字を変えなくて済みます。
「結婚=相手の苗字になる」ことを想像する女性もいるでしょう。
好きな人と同じ苗字になるのは嬉しい反面、面倒くさい一面があるのも確かです。
上記のように、苗字変更によって手続きが必要なものは多々あります。
また日本では夫婦別姓は認められていないため、苗字を変えたくないカップルは、パートナー関係でい続けるしかありません。
男女どちらかが上記のように考えているならば、夫婦ではなくパートナーでいることがおすすめと言えるでしょう。
相手と対等な関係でい続けたい女性にも、別々の苗字でいられるパートナー関係は、それだけで大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
法律に捉われない生き方ができる
パートナーでいると法律に捉われない生き方を選択することができるでしょう。
夫婦関係になることで、大きく3つの法的効力が発生します。
婚姻関係になると、上記のように様々な法に縛られて生きていくことになるのです。
もちろん、夫婦間の法があることで様々な恩恵があることも事実と言えますが、
上記のように考えるカップルは、パートナー関係でいることの方が合っている場合があるでしょう。
お互い自由で対等な関係でいられる
お互いが自由で対等な関係でいられることも、メリットと言えます。
婚姻関係にある男女でも、共働きで家事育児をシェアしているカップルは存在しますが、役割が固定化する可能性が高いのは事実です。
どうしても「男は仕事、女は子育て」のように、役割が決まってしまう可能性は捨てきれません。
自分たちが平等な関係を築こうとしても、周囲から「夫婦の役割」を押し付けられることもあるでしょう。
しかしパートナー関係でいる場合は、「夫婦はこうあるべき」の枠を取っ払って生きていくことが可能です。
もちろん周囲の目が気になることも多々あるでしょう。
しかし、パートナー関係でいることを周りに話しておけば「あの家庭は私たちと違うんだ」と、一定の理解も得られる可能性があります。
上記を体現した生き方を実現できるのが、パートナーでいることのメリットと言えるのではないでしょうか。
性別に捉われずに相手との関係を構築できる
相手の性別に捉われずに関係構築ができるのは、パートナーならではと言えるでしょう。
そもそもパートナーの意味は下記の通りです。
1 共同で仕事をする相手。相棒。
2 ダンス・スポーツなどで二人一組になるときの相手。
3 配偶者、またはそのような関係の相手。
goo辞典より
婚姻関係がなくても仕事や2人1組で行う競技の相方を指す言葉として、使うことができます。
現状日本ではLGBTカップルの結婚は認められていませんが、パートナーシップ制度というかたちで、自治体からの証明を受けられるようにもなってきています。
2015年に東京都世田谷区・渋谷区から始まり、現在では140以上の自治体で、パートナーシップ制度を取り入れているという現状です。
男女や夫婦でなくても、生涯を共にできる間柄ならば「パートナー」と呼べることを、知っておいて損はないでしょう。
夫婦ではなくパートナーでいることのデメリットとは?
夫婦ではなくパートナーでいることにはデメリットについて解説していきます。
法律に縛られずに関係を築けるのがパートナーでいるメリットだとしたら、法律に守られない関係性であることが大きなデメリットといえるでしょう。
日本の法律では、まだ婚姻関係にない間柄に対する法の整備がされていないのが現状です。
夫婦にならずパートナーでいることのデメリットは下記が挙げられます。
- 税金の優遇が受けられない
- 遺産の相続ができない
- 子供への悪影響
- 事故や病気になった際家族として手続きができない
- 不貞行為、別れへのハードルが低い
下記にて詳しく解説していきます。
税金の優遇が受けられない
夫婦というかたちを取らないでいると、税金の優遇を受けることができません。
など、日本には婚姻関係を結んだ男女やその家族への優遇があるのです。
配偶者控除と扶養控除は似ていますが厳密には異なります。
配偶者控除はその名の通り、納税者の配偶者が受ける控除。
一方で扶養控除は、配偶者以外の親族(生計を共にしている6親等内の血族及び3親等内の姻族)が受ける控除となります。
ジョブメドレーより
上記のように、配偶者控除は婚姻関係がないと受けることができませんが、扶養控除は自分の親や子供も入ることができるので、受け皿が広いと言えるでしょう。
夫婦が受けられるのは厳密には「配偶者控除」となり、内容は下記の通りです。
配偶者控除
配偶者の年収が103万円以下の場合、納税者の負担する税金が軽減される制度。最大で年間38万円の控除を受けられる。なお納税者の年収が1,120万円を超えると控除額は徐々に減っていき、1,220万円を超えると控除されなくなる。ジョブメドレーより
配偶者控除を受けることができれば、家族を養っている方の所得税や住民税が安くなります。
上記のように、もし何らかの理由で夫婦どちらかがフルタイムで働けなくなったときに、効力を発揮する優遇措置と言えます。
しかし今のところ夫婦ではなくパートナーの間柄では、上記のような税金の優遇は受けられないのが現状です。
お互いずっと共働きで自立した関係でいられるならば、特に問題はありません。
しかし子供を授かったり、どちらかが病気や事故などで働けなくなった場合に、片方に負担がのしかかる可能性が高いと言えます。
税金の優遇が受けられないのは大きなデメリットと言って良いでしょう。
遺産の相続ができない
パートナーという立場の場合、遺産の相続ができない場合があるので注意が必要です。
相続する遺産には被相続人が持っている全ての財産が含まれます。
しかしどんなに長く生活を共にしているカップルでも婚姻関係にない場合、お互いの財産の相続権はありません。
もしお互いに何かあったときに相続をしたいと考えるならば、
上記のような方法で、お互いに相続ができるようにしておく必要があります。
パートナー関係の場合何も対策をしなければ相続権が発生しないことを頭に入れた上で、どういった関係を築きたいかを考えた方が良いですね。
子供への悪影響
子供が産まれた際悪影響が懸念されることも、大きなデメリットと言えます。
と疑問に感じる女性もいるでしょう。
現状パートナー関係で子供が産まれた際は、母親が親権を持ち、父親は認知を行います。
認知については下記を参考にご覧ください。
婚姻してない男女の間に生まれた子どもは、父親が認知することで法律上の父子関係が成立します。認知する手続きは、戸籍窓口に認知届を提出します。
もし、父親に認知をできない事情があるときは、父親の遺言により認知する方法もあります。また、子どもからも裁判所に認知を求めることもできます。
認知をすれば父と子の法律上で親子関係が発生することになります。
扶養義務や相続権も発生するので、子供への不利益はないように感じるでしょう。
しかし子供が成長した際、主に気持ちの面に悪影響を及ぼす可能性は捨てきれないでしょう。
多感な時期になれば、一度は上記のように考えるのは当然です。
また友達などから「どうして〇〇ちゃんの家は結婚していないの?」などと言われたり、からかいの対象になることも考えられます。
夫婦ではなくパートナーでいることはお互いが納得していれば良いですが、生まれてくる子供への影響も考えて慎重に検討した方が良いでしょう。
事故や病気になった際家族として手続きができない
もしどちらかが事故にあったり、病気になった際、家族として必要な手続きができないこともデメリットと言えるでしょう。
もしどちらかに手術が必要になった場合、医師から手術の内容を聞きメリット・デメリットを理解した上で、同意書へのサインが求められます。
基本的には、家族が医師からの説明を聞いて同意書にサインをする必要があります。
しかし事実婚の場合は、上記を認めてもらえない可能性もあるのです。
対策として「事実婚契約書」といったものを作成することで、お互いに医療行為を受ける際に同意ができる要することもできます。
事実婚契約書とは、下記のようなものです。
「事実婚契約書」とは、事実婚をするお二人が、お互いが「婚姻の意思」を持ち、共同生活をすることに合意し、お二人の間における具体的な権利や義務、約束事を確認するために作成する契約書です。
「事実婚契約書」の中で、以下の記載をすることで、万が一事実婚のパートナーに何かあった時でも、お互いに医療行為における同意権を委任しあっているという証明になります。
行政書士誠事務所より
「まだ若いから大丈夫」と考えていると、いざというときに困ることになりかねません。
突発的に事故にあった場合、連絡はまず親族に行くものです。
いくら寝食を共にしている間柄でも、パートナー関係の場合は事故の連絡が一番に連絡が来ることはないと考えた方が良いでしょう。
もしかしたら死に目に立ち会えない可能性もあるのが、パートナーでいる最大のデメリットと言えるのではないでしょうか。
不貞行為、別れへのハードルが低い
夫婦というかたちを取らずパートナーの関係でいることで、不貞行為や別れへのハードルは低くなりがちです。
不貞行為は結婚していると「不倫」になるので、夫婦生活を維持できなくなるだけでなく、社会的な立場も揺らぐ大問題になる可能性があります。
不倫をすれば離婚される可能性が高いだけでなく、慰謝料など金銭的な負担や社会的信頼を失い退職を余儀なくされる場合もあるのです。
その点パートナー関係の場合、不貞行為を行っても「不倫」にはなりません。
場合によっては慰謝料を請求される恐れはあるものの、社会的信用や両親などから軽蔑されるような事態にはなりにくいでしょう。
また別れることへのハードルも低いと言わざるを得ません。
婚姻関係にあれば別れる際は離婚することになるので、躊躇するカップルが大半でしょう。
離婚に際して下記のような手続きや気遣いも必要となります。
例え愛情が無くなっていたとしても、上記のような離婚するための労力を考えると、思いとどまるカップルが多いものです。
しかしパートナー関係の場合は書類の提出はありませんし、周囲への説明も離婚する場合ほど大変ではありません。
また離婚の場合は双方の意思が必要ですが、パートナーはどちらかの意思だけで離婚ができることも大きな違いといえるでしょう。
正式な届を出していないパートナー同士の場合、不貞行為や別れることが簡単にできてしまうのも、大きなデメリットと言えます。
まとめ
夫とパートナーの違いについては、下記をチェックしてください。
- 夫は男性の配偶者を指すが、パートナーは性別に捉われない
- パートナーは結婚していない相手にも使える
夫婦ではなくパートナーでいることのメリットは、下記があるでしょう。
- 役所での手続きが不要
- 苗字を変えなくて済む
- 法律に捉われない生き方ができる
- お互い自由で対等な関係でいられる
- 性別に捉われずに相手との関係を構築できる
夫婦ではなくパートナーでいることのデメリットは下記が挙げられます。
- 税金の優遇が受けられない
- 遺産の相続ができない
- 子供への悪影響
- 事故や病気になった際家族として手続きができない
- 不貞行為、別れへのハードルが低い
夫とパートナーは主に法律や税金など条件面が大きく異なります。
法に縛られずに対等な関係を築けるというメリットがある一方、税金の控除が受けられなかったり、病気やけがの際の手続きがスムーズにできないというデメリットもあります。
メリット・デメリットを見極めたうえで、自分たちに合った夫婦のかたちを築いていけると良いですね。
当記事が夫とパートナーの違いについて知りたい女性の、お力になれれば幸いです。
「夫」の第三者の前での呼び方について知りたい方は、下記記事も参考にご覧ください。
「夫婦」の英語表記や例文・意味などについては、下記記事でも解説していますので是非ご覧ください。
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