「夫が癌だという理由で離婚する妻は冷たいの?」
「夫が癌だという理由で離婚はできる?」
「夫が癌で離婚するかどうか迷った時の判断基準は?」
といったお悩みを抱えていませんか?
癌で闘病する夫を支えたいという気持ちがあっても、実際に看病するのは大変なことです。
心身ともに疲れ果てて、離婚を考えてしまう時もあるでしょう。
当記事では
- 夫が癌だという理由での離婚もアリ!
- 夫が癌になって離婚する方法
- 夫が癌になった!離婚するか迷った時の判断基準
といった内容を徹底解説していきます。
夫が癌だという理由で離婚を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
最後までお読みいただければ、夫が癌になって離婚する方法がきっと分かるはずです。
夫が癌だという理由での離婚もアリ!
癌患者の家族は「第二の患者」とも言われます。
それほどまでに、癌になった人をサポートするのは大変なことなのです。
命に関わる病気なだけに、判断に迷うこともあるでしょう。
残された時間に焦りを感じつつ、不安で孤独な気持ちを抱えることになります。
看病に疲れ切って
と考えるのも無理はありません。
とはいえ、病気の夫を残して離婚することに、抵抗がある方も多いでしょう。
いろいろな意見がありますが、癌の夫と離婚するという選択肢ももちろんあります。
もし自分が辛いのであれば、離婚してお互いに別々の道を歩むというのも視野に入れましょう。
夫が癌になって離婚する方法
夫が癌になって離婚する場合に覚えておきたいのは、下記の通りです。
- 協議離婚なら可能
- 離婚調停や裁判は不可能なケースも
- 場合によっては慰謝料を請求される可能性もある
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
協議離婚なら可能
離婚したいのであれば、協議離婚を目指すのが一般的です。
協議離婚とは、夫婦間で離婚条件について話し合いをおこない、合意ができれば離婚が成立する、という方法です。
お互いが合意すれば、どんな理由であっても離婚は可能。
看病に疲れたことや、自分の人生を歩みたいことを伝えて、離婚に向けた話し合いを行いましょう。
離婚調停や裁判は不可能なケースも
夫が離婚に合意してくれない場合は、離婚調停や裁判で離婚を目指すのが一般的です。
癌になった夫も精神的に不安定ですので、なかなか離婚に合意してくれないことも多いでしょう。
裁判になった場合は、法定離婚事由に該当するかどうかが争点となります。
法定離婚事由は下記の通り。
(裁判上の離婚)
第七百七十条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
「夫が癌である」という事実だけでは、法定離婚事由に該当しません。
とはいえ、場合によっては、離婚が認められるケースもあります。
モラハラについては下記の記事を参考にしてください。
場合によっては慰謝料を請求される可能性もある
夫の癌を理由に離婚した場合、相手から慰謝料を請求される可能性があります。
たとえば、夫の看病をまったくせずに、一方的に離婚を切り出した場合は、あなたが有責配偶者です。
離婚のシーンにおける「有責配偶者」とは、婚姻関係破たんの原因について主として責任のある配偶者のことを言います。
こういったケースでは、夫婦関係を破綻させたとして、慰謝料を請求されてしまうことがあります。
夫が癌になった!離婚するか迷った時の判断基準
癌になった夫と離婚するか、迷った時は下記の判断基準を参考にしてください。
- 離婚したい理由を考える
- 自分の状態を考える
- 配偶者の面倒を見てくれる人がいるかどうか
それぞれの判断基準を詳しく見ていきましょう。
離婚したい理由を考える
まずは「離婚したい理由を考える」ことが大切です。
離婚したいと思ったのは、癌だけが理由ではないことが多いでしょう。
なぜ自分が離婚したいのか、理由を自分で深く考えてみてください。
理由が分かると、離婚以外の解決策が見つかる可能性もあります。
自分の状態を考える
次に「自分の状況を考える」こともポイント。
夫と離婚した後に、自分で生活していけるだけの経済力はあるでしょうか?
特に小さな子供がいる場合は要注意です。
子供を抱えながら、仕事をするのは思った以上に大変なこと。
周りにサポートしている人はいるのか、冷静になって考えてみましょう。
配偶者の面倒を見てくれる人がいるかどうか
最後は「配偶者の面倒を見てくれる人がいるかどうか」です。
後味の悪い最後にならないためにも、夫のサポートしてくれる人を探しておきましょう。
癌に関する相談窓口は、全国に設置されています。
「がん相談支援センター」は、全国の「がん診療連携拠点病院」や「小児がん拠点病院」「地域がん診療病院」に設置されている、がんに関するご相談の窓口です。
癌に詳しい看護師や、ソーシャルワーカーが対応してくれるので、安心して相談できますよ。
夫が癌だという理由で離婚したいと思う理由
夫が癌になり、離婚したと思うのには、何かしらの理由があるはずです。
主に考えられるのは、下記の理由でしょう。
- 経済的理由
- 夫の性格の変化
- 身体的に辛い
それぞれの理由を詳しく解説していきます。
経済的理由
まずは「経済的理由」です。
癌に罹患し、長期の入院や手術になると、夫も今までと同じようには働けません。
厚生労働省の調査によると、癌の一日当たりの診療費は下記の通り。
厚生労働省が実施している「医療給付実態調査(令和元年度)」によると、がん(※)の1日あたりの診療費は、入院をともなう場合は約6万3,000円~7万6,000円、入院をともなわない場合は約4万円~4万3,000円です。[注2]
(※)悪性新生物に限る
1件あたりの診療費は、入院をともなう場合で約66~87万円かかるとも言われています。
上記以外にも調剤費用や差額ベッド代、先進医療費や食事代などもかかるでしょう。
経済的な理由から離婚を考える人も多いでしょう。
夫の性格の変化
次は「夫の性格の変化」が挙げられます。
癌治療のストレスや、焦燥感からまるで人が変わったようになる人も少なくありません。
今まで優しかった夫が、癌を機に、暴言を吐いたりわがままになる姿を見るのは、妻としても辛いことでしょう。
看病していることへの感謝もなく
と思う妻もいます。
身体的に辛い
最後は「身体的に辛い」という理由です。
夫の治療費をまかなうため、フルタイムで働き、さらには家事までこなします。
そのうえ、空いた時間には夫の見舞いに費やすことも増えるでしょう。
ストレスは溜まる一方ですが、誰にも相談できず、孤独に苛まれる妻も少なくありません。
身体的な疲れや辛さが原因で、離婚を考えるのも自然なことでしょう。
夫の癌で離婚を考える妻たちの声
夫の癌で離婚を考える妻は
と思ってしまいますよね。
しかし癌を理由に、離婚を考えるのはあなただけではありませんので安心してください。
- 心身ともに限界
- 経済的に厳しい
- 病気になってからモラハラ夫に
といったネット上の声を詳しく見ていきましょう。
心身ともに限界
夫の看病で、疲れ切ってしまったという妻の声です。
夫が4年半前に大腸がんステージ3bで手術をし、人口肛門をつけました。通いで半年間抗がん剤もやりました。四ヶ月の間に3回手術し、腸をかなり切りました。
そこから1日の大半をトイレで過ごす生活に。トイレにいる時間がさらに長くなり、どんどん痩せ、食事もほとんど食べずの生活です。
性格まで歪みだし、DVもするようになりました。家庭環境は夫のせいでわるくなるばかり。子供は小さくはありませんが学生なので影響も心配です。私はストレスで精神科に。
普通の生活を送れないこともあり、ストレスも溜まっているのでしょう。
理解はしていても、一緒に暮らしている妻や家族は辛いですよね。
状況によっては、入院が可能になることもあるので、一度病院に相談してみるといいでしょう。
経済的に厳しい
癌治療には多額のお金が必要になるため、苦労する妻も少なくありません。
結婚して4年になる夫(33歳)と2人暮らしの32歳主婦です。現在夫は、病気で退職した後、自宅療養をしています。私もパート勤務しかできないため、出費が収入をはるかにオーバーしている状態で、貯金を崩しながら生活しています。
できれば夫にも理解してもらいたいと思って相談したのですが、体調が悪いせいもあって「自分が働けてないからだね…ごめんね…」と泣き出してしまって、全く話ができませんでした。
夫の体調も考えて、食事も作ってあげたいところですが、食費を削らなければならない場合も多いでしょう。
夫のプライドも尊重しつつ、節約生活を送るのは大変ですよね。
家賃や保険代などの固定費を節約すると、楽になることもありますよ。
病気になってからモラハラ夫に
病気になってからモラハラ夫になる人も。
夫を介護中です。元々穏やかな人だったのに、病気になってから人が変わったようで、毎日、暴言・暴力が絶えません。ショートステイも利用していますが、帰ってくる時間が近づくと心臓がどきどきします。娘は施設入所を勧めますが、優しかった頃の夫を想うと冷たいように感じられて決心がつきません。毎日びくびくしていて不安でどうにかなってしまいそうです。
不安やイライラする気持ちが高まり、暴言や暴力に発展するケースも少なくありません。
状況によっては、薬で暴言や暴力を抑えられることも。
適切な処方ができるよう、かかりつけ医に相談してみましょう。
まとめ
癌患者の家族は「第二の患者」とも呼ばれるほど、ストレス性の高い立場にあります。
「離婚」という選択肢が頭によぎるのも、無理はないでしょう。
夫が癌になって離婚する場合に覚えておきたいのは、下記の通りです。
- 協議離婚なら可能
- 離婚調停や裁判は不可能なケースも
- 場合によっては慰謝料を請求される可能性もある
癌になった夫と離婚するか、迷った時は下記の判断基準を参考にしてください。
- 離婚したい理由を考える
- 自分の状態を考える
- 配偶者の面倒を見てくれる人がいるかどうか
癌を理由に離婚したからといって、決して冷たいということはありません。
お互いによく話し合って、後悔しない結論を出したいですね。
夫が癌になったことを綴ったブログは、下記の記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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