「夫が双極性障害?!」
「双極性障害の主な症状は何?」
「双極性障害を持つ夫への上手な対処法には何がある?」
夫が双極性障害を持っていると、奥さんは上記のように考えてしまうことでしょう。
今回の記事では、夫が双極性障害を持っている奥さんのため、以下4点を解説します。
- 夫が双極性障害?!双極性障害とは具体的に何?
- 夫が双極性障害!双極性障害の特徴は?
- 夫が双極性障害!治療方法には何がある?
- 双極性障害を持つ夫!奥さんができることは何?
記事を読み終わる頃には、双極性障害を持つ夫に対する理解が少し深まることでしょう。
さっそく解説していきます。
夫が双極性障害?!双極性障害とは具体的に何?
夫が双極性障害と判明したら、ビックリしてしまうことでしょう。
今回の章では、双極性障害とは具体的に何なのかを以下の通り解説します。
- 躁状態とうつ状態を繰り返す脳の病気のこと
- 双極Ⅰ型と双極Ⅱ型の違い
- うつ病との違い
順番に見ていきましょう。
躁状態とうつ状態を繰り返す脳の病気のこと
双極性障害は、躁(そう)状態とうつ状態を繰り返す脳の病気のことです。
私たち人間は、ローテンションな気分とハイテンションな気分を繰り返しながら生きていますよね。
しかし、双極性障害を持っている人は、極限までのローテンションと極限までのハイテンションを繰り返してしまうのです。
一般人が双極性障害を持っている人を見ると
と瞬時に判断できるほど。
双極性障害が脳の病気といわれているのが、よくわかりますね。
双極Ⅰ型と双極Ⅱ型の違い
双極性障害には、双極Ⅰ型と双極Ⅱ型があります。
双極Ⅰ型の場合、ハイテンションとローテンションの幅が大きいため、仕事や私生活に大きな影響を及ぼしてしまうのです。
つまり、100人に1人の割合ということになります。
うつ病との違い
双極性障害とうつ病は、まったく別物です。
しかし、多くの双極性障害の患者さんは躁状態では受診せず、うつ状態で初めて受診をする傾向にあります。
つまり、
という事実があるのです。
「双極性障害ABC」では、うつ状態で受診して「うつ病」と診断された人のうち、実際は双極性障害だった人が16%もいたことを発表しています。
躁状態、つまり自分の調子が良い時には、誰も自分の脳に障害があるとは思いません。
うつ状態になって初めて、
などと悩んで受診するのです。
双極性障害とうつ病はまったくの別物ですが、病院の受診のタイミングでうつ病と診断されてしまう事案が多く発生しているのは考え物。
病院の受診のタイミングも、しっかり考えていきたい部分ですよね。
夫が双極性障害!双極性障害の特徴は?
夫が双極性障害かも?!と思ったら、奥さんは悩んでしまいますよね。
今回の章では、双極性障害の主な特徴を以下の通り2つ解説します。
- 気分の浮き沈みが激しすぎる
- 社会的信用を失うような行動を平気でする
順番に見ていきましょう。
気分の浮き沈みが激しすぎる
双極性障害の最も目立つ特徴は、気分の浮き沈みが激しすぎる点です。
双極性障害の、躁状態とうつ状態の主な特徴の違いは以下の通り。
躁状態の主な症状は、以下のようなものです。
- 誰かれ構わず人に話しかける
- 一睡もしていないのに一日中ハイテンションで過ごせる
- ギャンブルに全財産をつぎ込む
- 高額のローンを組んで買い物をする
- 上司と喧嘩して辞表を叩きつける
うつ状態の主な症状は、以下のようなもののこと。
- 一日中、憂鬱な気分が抜けない
- 眠ろうと試みても眠れない
- 寝ても寝ても永遠に眠れる
- 今まで興味があったことに無関心になる
- 食欲が著しく低下する
- 身体を動かすことが出来なくなる
人間誰しも、気分の浮き沈みはあります。
しかし、一般的にはあまり大げさなものではなく「ちょっと機嫌が悪いのね」程度で済んでしまうことでしょう。
一方、双極性障害を持っている人は、上記のように躁状態とうつ状態で人間性が大きく変化してしまいます。
夫に対して気分の浮き沈みが激しいと感じたら、双極性障害を疑っても良いでしょう。
社会的信用を失うような行動を平気でする
社会的信用を失うような行動を平気でするのも、双極性障害の特徴の一つです。
双極性障害の人の躁状態時は、平常時では考えられないような突拍子もない行動をしがち。
たとえば、以下のようなことを平然と行います。
- ギャンブルで全財産を使い果たす
- 突然怒り出す
- 自分を過大評価するあまり、他人を蹴落とす
- 真夜中に友人に電話をかけて自分の話ばかりする
- 社会的な逸脱行為が見られる
つまり、躁状態が解消された時、今までの人間関係が崩れている可能性が非常に高いのです。
また、仕事上では、注意が散漫になり、仕事を最後まで計画通りにやり遂げることができないことが考えられます。
つまり、社会的信用を失う可能性も十分に考えられ、躁状態が解消された瞬間に何もかもを失っているケースがあるのです。
夫が双極性障害!治療方法には何がある?
夫が双極性障害だと、奥さんも不安に思うことでしょう。
今回の章では、双極性障害を持つ夫の治療方法を以下の通り2つ紹介します。
- 薬物療法
- 精神療法
順番に見ていきましょう。
薬物療法
双極性障害を持つ夫の治療法として、薬物療法があります。
双極性障害で用いられる薬物は、主に以下のものです。
- 気分安定薬
- 抗精神病薬
上記2つの薬が使われる理由は、双極性障害を根底から治療するため。
双極性障害は何度も再発を繰り返す病気なので、症状が治まったといって薬の服用をストップすると、たちまち再発してしまうのです。
つまり、上記2つの薬を長期的に服用して症状を緩和させ、社会復帰を目指していくのが薬物療法になります。
精神療法
精神療法も、双極性障害の治療法として有名なものです。
精神療法で行われる治療法は、主に以下の通り。
- 認知行動療法
- 対人関係療法
- 社会リズム療法
認知行動療法は、自分の行動を分析し、自分の陥りやすい思考や感情のパターンを読み、コントロールしていくことを目標にした治療法です。
精神療法では、医者が一方的に治療法を投げかけるのではなく、患者自身も自分の病気と向き合う姿勢が重要といわれています。
双極性障害を持つ夫!奥さんができることは何?
夫が双極性障害だと、奥さんも不安で夜も眠れないことでしょう。
最後に、双極性障害を持つ夫に対して奥さんができることを以下の通り4つ紹介します。
- 生活リズムを整えてあげる
- 躁状態の言動を攻めない
- 気軽に「頑張れ」と口にしない
- 愛情を持って優しく接する
順番に見ていきましょう。
生活リズムを整えてあげる
双極性障害の夫に奥さんができることは、生活リズムを整えてあげることです。
特に、以下の点には注意しましょう。
- 徹夜しないように見張る
- 旅行などは生活リズムが狂いがちになるので注意する
たとえば、一夜だけ徹夜をしたとしても、双極性障害の夫はすぐさま躁状態に陥ってしまいます。
したがって、毎日の起床と睡眠時間を奥さんが徹底管理し、生活リズムを整えてあげましょう。
躁状態の言動を攻めない
躁状態の言動を攻めないのも、双極性障害の夫に対して奥さんができることです。
躁状態の夫は気分が高揚しているので、普段ではあり得ないような行動や言葉を出すでしょう。
しかし、気分の高揚はあくまでも病気によるものなので、躁状態で出た言動を鵜呑みにしてはなりません。
上記のように、躁状態の夫が夫の本来の姿だとは思わないようにしましょう。
夫が躁状態で高額のローンを結んでしまったなど、家計的に困るようなことがあった場合も、夫を直接攻め立ててはなりません。
クーリングオフ制度などの勉強をし、後で奥さんが契約の解約手続きを取るなど、上手に対応していきましょう。
気軽に「頑張れ」と口にしない
気軽に「頑張れ」と口にしないことも、双極性障害の夫に対して奥さんができることです。
気軽に「頑張れ」と口にしてはいけない理由は、夫は既に頑張っているから。
誰だって、既に100%の力で努力しているのに、他人から「頑張って」と言われたら嫌な気分になりますよね。
双極性障害の夫も同じです。
双極性障害の夫は、うつ状態の時に「頑張れ」という言葉を聞くと、上記のような感情を抱いてしまいがち。
双極性障害もすぐに治るよ!一緒に頑張ろう!などと、気軽に発言しないようにしてください。
愛情を持って優しく接する
双極性障害の夫に対して奥さんができることは、愛情を持って優しく接することです。
普段から双極性障害の夫と生活を共にしている奥さんは、夫の二面性に時にはイライラしてしまうことでしょう。
しかし、夫に対して文句や不満を言ってはなりません。
など、夫の行動を把握し、常に愛情を持って優しく接してあげるようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、双極性障害の夫に対する上手な対処法を、以下の通り紹介しました。
- 生活リズムを整えてあげる
- 躁状態の言動を攻めない
- 気軽に「頑張れ」と口にしない
- 愛情を持って優しく接する
気分が高揚している躁状態と、気分が憂鬱気味なうつ状態を繰り返す双極性障害。
気分の浮き沈みが激しい夫を見て、奥さんも大変な思いをしていることでしょう。
しかし、夫の症状をさらに深刻なものにしないためにも、ぜひ優しい気持ちを忘れずに接してあげるようにしてくださいね。
ちなみに、以下の記事では、うつ病の夫と離婚を考えているケースについて紹介しています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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