「夫が病気で働けなくなったときに役立つお金はないのか?」
「夫が病気で働けなくなったときに役立つお金の注意点とは何か?」
「夫が病気で働けなくなったとき専業主婦はどうすればよいのか?」
上記のようにお考えではありませんか?
確かに夫が病気で働けなくなったときに役立つお金を得ることは、死活問題になりかねない事案です。
であるからこそ、どのような注意点があるのか気になるものですよね。
専業主婦の方であればなおさら気になるものと思います。
そこで当記事では下記の内容についてまとめました。
- 夫が病気で働けなくなったときに役立つお金はないのか?
- 夫が病気で働けなくなったときに役立つお金の注意点とは何か?
- 夫が病気で働けなくなったとき専業主婦はどうすればよいのか?
当記事をご覧になれば、夫が病気で働けなくなった時に役立つお金や注意点について理解できるでしょう。
ぜひご覧ください。
夫が病気で働けなくなったときに役立つお金とは?
夫が働けなくなったときにお金がないと困りますよね。
結論として、夫が働けなくなったときにお金がもらえる制度が存在します。
具体的な制度は次の通りです。
- 傷病手当金
- 障害年金
- 就業不能保険
それぞれについて順を追って見ていきましょう。
傷病手当金:業務外の病気やケガで働くことができない状態に受け取れる
傷病手当金とは下記のようなものです。
病気やけがのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。
1日当たりの支給金額の目安は【支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額】÷30日×(2/3)で計算します。(支給開始日とは、一番最初に傷病手当金が支給された日のことをいいます。)
各標準報酬月額ってなに?
報酬月額を保険料額表の1等級(8万8千円)から32等級(65万円)までの32等級に分け、その等級に該当する金額が「標準報酬月額」に当たります。
ざっくり言うと夫の月給のおよそ2/3が毎月保障されるイメージですね。
障害年金:公的年金の加入者が所定の障害状態になった場合に支給される
障害年金とは下記のようなものです。
交通事故で障害者になった人や生まれつき知的障害があるような人ばかりでなく、あらゆる病気やケガが障害年金の対象になります。
障害年金でもらえる金額は平均すると月7万円から月15万円になります。認定される障害等級ごとにもらえる金額が異なり、重度であればあるほど支給される金額が多くなるのが特徴です。
障害等級の違いってなに?
障害等級 | 認定条件 |
1級 | 身体の障害または病状により、他人の介助を受けなければ日常生活を送れない状態。 |
2級 | 他人の介助が必ずしも必要ではないが、身体の障害または病状により労働できない状態。 |
3級 | 傷病が治らず、労働に著しい制限を受ける状態。 |
就業不能保険:療養が必要となり働けなくなる事態に備える保険
毎月の掛け金はどれくらいがいいの?
契約時に設定できる給付金額は、本人の収入などで上限はありますが、現在の手取り額を基に給付金額を設定するのが一般的です。
夫が病気で働けなくなったときに役立つお金の注意点とは?
夫が病気で働けなくなったときに使えるお金はあることが分かりました。
しかし、お金を申請するときの注意点があるのかどうかが気になるところです。
結論として、お金を申請するときの注意点はあります。
そこで本章では次のような解説をしていきます。
- 傷病手当金の場合
- 障害年金の場合
- 就業不能保険の場合
それぞれについて順を追って見ていきましょう。
傷病手当金の場合
標準報酬月額の2/3にあたる金額を1年6ヶ月にわたり保障してくれる傷病手当金ですが、注意点ももちろんあります。それぞれの事例について見てみましょう。
受給条件にすべて当てはまる必要がある
傷病手当金を受け取るためには以下の条件にすべて当てはまる必要があります。
- 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
- 仕事に就くことができないこと
- 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
- 休業した期間について給与の支払いがないこと
連続する3日間ってなに?
連続して3日休むことを待期と呼びます。
傷病手当金の支給が発生するのは待期の3日間の後、4日目以降仕事に就けなかった場合です。
待期には、土日・祝日等の公休日も含まれるので、金曜日に休んだならば、土日を挟んで、月曜日から支給が発生することとなります。
受給期間が終わった後同じ病気で受給できない
傷病手当金申請時に、医師が前回の申請と同一傷病であると判断した場合はすでに受給期間が終わったものとみなされ、傷病手当金が支給されません。
復職した時は病気が治っていて治療の必要がなかったと医師が判断すれば、傷病手当金は受給できます。
生命保険に加入できなくなる可能性がある
生命保険に加入する際、病歴や給付金を貰っていた期間が審査対象になることがあります。
過去5年以内に継続的に病院を受診していた期間があるかなどといった質問がそれに該当します。
症状が回復したり傷病手当金を受給後、給付金を貰わず約5年以上経過すると時効とみなされて多くの生命保険では加入できるようになります。
障害年金の場合
先天的や後天的を問わず障害状態にあると認定された場合に受け取ることのできる障害年金ですが、注意点ももちろんあります。それぞれの事例について見てみましょう。
受給条件にすべて当てはまる必要がある
障害年金を受け取るためには以下の条件にすべて当てはまる必要があります。
-
年金の加入者であること
-
保険料を納付していること
-
一定の障害状態にあること
年金未加入または保険料が未納であれば受給条件から外れてしまう点に注意です。
夫の扶養から外れる可能性がある
障害年金額が180万円以上の場合、または障害年金とほかの収入(パート収入など)が年額180万円以上となる場合は健康保険の扶養から外れることになります。
扶養から外れた場合は、自分自身で国民健康保険に加入しなければなりません。
受給までに時間がかかる
障害年金は受給に時間がかかると言われています。
-
保険料納付要件はクリアしているか
-
初診日が客観的に証明されているか
-
診断書に記載されている障害の状態が障害年金の障害等級に該当するか
障害年金の審査に必要な平均時間は障害基礎年金でおよそ3ヶ月、障害厚生年金でおよそ3ヶ月半とかなりの時間を要します。
就業不能保険の場合
一般的に給与のように毎月保険金を受け取ることができる就業不能保険ですが、注意点ももちろんあります。それぞれの事例について見てみましょう。
支払対象外期間がある
多くの就業不能保険では支払対象外期間が60日または180日で設定されています。
給付金が支払われるには60日などの支払対象外期間を超えて働けない状態である必要があるので、ちょっとした入院では対象とならないのが一般的です。
うつ病などの精神疾患は対象外の場合がある
就業不能保険においては
精神疾患は見た目で疾患の有無が判断しづらい。
いつ精神疾患になりいつ回復したのかの判断も難しくどこからどこまでを保険適用の範囲とするかの根拠が乏しい。
という理由から、うつ病などの精神疾患が主に保障適用外とされています。
近年では精神疾患を保障適用内とする就業不能保険も出てきていますが、就業不能給付金の支払い条件は商品によって異なりますので、保険内容をしっかり把握した上で加入する必要があります。
夫が病気で働けなくなったとき団体信用生命保険(団信)が利用可能
夫が働けなくなったときは団体信用生命保険(団信)が利用できます。
ただ、団信が何かはわからない場合が多いでしょう。
そこで本章では次の内容を説明していきます。
- 団信とはどのような制度か
- 団信の注意点
順を追って説明していきましょう。
団信とはローン契約者に万が一のことがあったときにローン支払いが免除される制度
団信は債務者が死亡・高度障害状態となった場合に生命保険としての役割を果たします。
具体的な適用範囲については、保障内容によって異なります。
保険金は団信に加入をしている契約者ではなく、保険会社から金融機関に支払われることで残債が完済されるという仕組みです。
団信の注意点
団信は万が一のことがあった場合住宅ローンを完済してもらえる制度ですが、名前の通り生命保険です。
そのため団信へ加入するには注意点があります。それぞれについて見ていきましょう。
健康状態が良好かどうかが加入審査対象になる
住宅を購入する場合物件選びや資金計画だけに目が行きがちですが、健康であることも非常に大切なことです。
ライフスタイルが多様化してくるなかで現在では晩婚なども珍しくありません。
単に資金上のことだけではなく、自身の健康状態が良好かどうかも念頭に置いておきましょう。
利用条件に該当しない疾病やケガによる就業不能は保障の対象外になる
<がんなどの病気になった場合>
団信が保障しているのは、加入者の死亡もしくは高度障害状態に対してです。
がんをはじめとした重い病気については、保険金がおりません。
<長期間働けなくなった場合>
長期間休職する場合や失業した場合でも、がんなどの病気になった場合と同様に保険金がおりることはありません。
その間も毎月の住宅ローンや生活費は支払い続ける必要があります。
一般的な生命保険や就業不能保険など、団信だけでは補えない保障をしてくれる保険への加入も検討しましょう。
夫が病気で働けなくなった専業主婦の声
ここで実際に夫が働けなくなってしまった専業主婦の実例について見てみましょう。
今月から、急に旦那の具合が悪くなり、ここ10日ほどまともに働けなくなりました。 原因は仕事上での人間関係や仕事内容によるストレスによる心身症です。目には見えない心の病気です。
貯金は少しはありますが、稼ぎ頭の旦那が働けないとなると 今後の生活を考えると経済的にも不安で、いてもたってもいられません。
OKWAVEより引用
夫が急に働けなくなってしまったことは予見できることではなく、予測不可能なことであったことが状況からうかがえます。
夫が急に働けなくなってしまったときは、以下の問題を考えなければならないでしょう。
経済的、精神的に大きく不安になってしまう
稼ぎ頭の夫が突然働けなくなってしまうと継続した収入が途絶えてしまいます。
これでは経済的、精神的に大きく不安になってしまうのも無理はありません。
自ら働くという選択肢を視野に入れる必要がある
家事に育児に忙しい主婦の場合、勤務先はできるだけ自分の生活範囲内にあるほうが何かと便利でしょう。
家から近かったり、子どもの預け先から近かったりなど、通勤に負担にならない場所を選ぶことが大切です。
スキマ時間をうまく活用してお小遣い稼ぎから始めるのも手段のひとつです。
まとめ
結論として夫が病気で働けなくなってしまったときに収入を維持する方法は以下の通りでした。
<傷病手当金>
- 受給要件にすべて当てはまる必要がある
- 受給期間が終わった後同じ病気で受給できない
- 生命保険に加入できなくなる可能性がある
<障害年金>
- 受給要件にすべて当てはまる必要がある
- 夫の扶養から外れる可能性がある
- 受給までに時間がかかる
<就業不能保険>
- 支払対象外期間がある
- うつ病などの精神疾患は対象外の場合がある
夫が急に働けなくなることは誰にでも起こりうる事態です。夫婦で収入を維持する方法を共有し、正しく申請できるようにしておきましょう。不測の事態に備えておくことが大切です。
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