「亭主は元気で留守がいいってどういう意味?」
「亭主や嫁に関係したことわざは他にある?」
「夫婦関係を表すことわざを知りたい」
と、思うことはありませんか。
日常会話の中にことわざを入れて会話する時に、ふと「どういう意味なんだろう?」と考えることもありますよね。
そこで今回は亭主に関係することわざの定番「亭主は元気で留守がいい」を筆頭に、亭主や嫁に関係することわざを徹底的に調べました。
当記事で紹介する主な内容は、下記の通りです。
- 亭主は元気で留守がいいのことわざの意味とは?
- 亭主が出てくることわざを紹介
- 亭主と嫁に関係することわざ(男女の仲に関することわざ)を紹介
ことわざに興味のある方や、今更他の人には聞けないと感じている方はぜひ最後までお読みください。
ことわざの意味や理解が深まり、日常会話で恥ずかしい思いをしなくて良くなるでしょう。
亭主は元気で留守がいいのことわざの意味とは?
「亭主は元気で留守がいい」というフレーズを、全く聞いたことのない人の方が少ないのではないでしょうか。
話の話題として冗談で使う人もいれば、本気で言っている人もいます。
当項目では「亭主は元気で留守がいい」の意味や、由来について下記のことをまとめました。
【ATM?】亭主はお金さえ入れてくれればいいという意味
「亭主は元気で留守がいい」の意味について、下記にまとめました。
【亭主は元気で留守がいい】
- 意味:亭主はお金さえ家に入れてくれたら、家にいなくてもいい。夫は元気で外で働いて活躍し、あまり家にいない方が妻にとっての都合もいい
- 言葉の背景にある心理:亭主が家にいるとご飯の用意、掃除、片付けなど家の仕事が増える。妻の自由にできない。
特に、一昔前は専業主婦が多く妻が家にいることが多かったので、夫が仕事で忙しくしている方が妻にとって都合がいいことも珍しくありませんでした。
しかし最近は共働きも増えたり、夫婦の時間を大切にしたいと感じる夫婦も増えたりしていることから「夫といつも一緒にいたい」と感じる妻も少なくありません。
夫のことをATMと感じる場合や、反対に夫といつも一緒にいたいと感じるケースに関しては、下記の記事を参考にされてください。
ことわざの由来はCMのキャッチフレーズだった
「亭主は元気で留守はいい」の言葉の由来は、CMのキャッチフレーズです。
元々からことわざとして存在した言葉は「亭主は達者で留守がいい」でしたが、1986年に現代風にアレンジしたCMが起用され大人気になりました。
話題となったCMは、下記の通りです。
メリハリが効いてテンポがいいので、どこか頭に残るフレーズですよね。
上記のように「亭主は元気で留守がいい」は、瞬く間に世間に浸透し、当時の流行語大賞にまでなりました。
現在では、本来のことわざを知っている人の方が少ないと言ってもいいのではないでしょうか?
亭主が出てくることわざを紹介
「亭主は元気で留守がいい」のことわざ以外にも、亭主が登場することわざは数多くあります。
当項目では、亭主が登場する下記の3つのことわざについてまとめました。
亭主の好きな赤鳥帽子(あかえぼし)
亭主の好きな赤鳥帽子の意味や語源は、下記の通りです。
【亭主の好きな赤烏帽子(ていしゅのすきなあかえぼし)】
- 意味:亭主の言うことを聞かなければならない事を例えた言い方。家族は一家の家長に同調しなければならないと言う意味。
- 語源:鳥帽子(えぼし)は黒が主流であるのに、亭主が赤い烏帽子を被ると言ったら、どんなに滑稽でも従わなければならないことからとられた。
- 烏帽子とは?:烏帽子は、男性が礼服を着る時に被る被り物のこと。平安時代から現在まで利用されている。
大河ドラマの「鎌倉殿13人」でも、昔の風刺画でも男性は必ず黒い被り物をしていますよね。
確かに、烏帽子が赤い色だったら周囲の失笑を買いそうです。
「亭主が好きな鳥烏帽子」の使い方の一例を、下記にまとめました。
どちらかと言うと、上記のように夫や父親のわがままな行動に対して否定的なことを言う時に使います。
知らぬは亭主ばかりなり
知らぬは亭主ばかりなりの意味や語源は、下記の通りです。
【知らぬは亭主ばかりなり】
- 意味:妻の浮気に気づいていない夫の様子。肝心なことを当事者だけ知らない状態。
- 語源:妻が浮気をしているのを周囲は全員知っているのに、当の夫は全く気付かずに妻を信じている状況からとられた。
妻の浮気を町中が知っているのに夫は知らないという、夫の間抜けな様子を茶化しています。
知らぬは亭主ばかりなりの使い方は、次のとおりです。
亭主関白の位
亭主関白の位の意味や、語源は下記の通りです。
【亭主関白(ていしゅかんぱく)の位】
- 意味:亭主が威張っている様子。一家の主人が絶対的なパワーを持っている様子。
- 語源:関白は政治に関わっていた最高権力者であることから取られた。亭主を一家の関白と呼ぶことで最高権力者、絶対的な権力を持っていると言う意味
威張っている夫に対して「亭主関白」と呼ぶことは珍しくなく、今でも日常的に使いますよね。
亭主関白の位の使い方の例文を、下記にまとめました。
亭主関白の位は、夫に対して否定的なことを語る時に用いられがちです。
上記のように亭主の言葉は、夫に対して否定的なことを言う時に使うケースも珍しくありません。
女性が男性に直接的に意見を難しかった時代でも、ことわざを混ぜて話すと気持ちを伝えやすいですよね。
夫が亭主関白であることに関する記事は、下記を参考にされてください。
亭主と嫁に関することわざ(男と女に関することわざ)を紹介
古くからあることわざは、亭主だけでなく男女の仲を表したものも数多く存在します。
当項目では男女の仲を表した下記のことわざについて、まとめました。
男は度、胸女は愛嬌
男は度胸、女は愛嬌の意味を、下記に紹介します。
【男は度胸、女は愛嬌(おとこはどきょう、おんなはあいきょう)】
- 意味:男は物おじせずに行動する行動力やしっかりとした決断力が大切。女はいつもにこやかに可愛らしくしていることが大切。
- 語源:昔は男が働き家計を支え、女は家庭に入って家族を支えるのが当たり前だった。男は稼げるだけの強さを持ち、必女は愛らしく夫に仕えるのが良いされていた背景がある。
男は度胸、女は愛嬌の後、坊にはお経と続き、テンポの良い語呂合わせのような響のある言葉です。
男は度胸、女は愛嬌の使い方の一例を下記にまとめました。
現在は女性の社会進出も進み、家事や育児を夫婦で行うのが当たり前となってきています。
現代の社会で男は度胸、女は愛嬌の言葉を使うと、パワハラ、セクハラされる危険があるでしょう。
時の経過とともにことわざ自体が現代風に変化する可能性も、否定できません。
遠くて近きは男女の仲
遠くて近きは男女の仲の意味や語源を、下記にまとめました。
【遠くて近きは男女の仲(とおくてちかきはだんじょのなか)】
- 意味:男女は離れているように見えても、意外に結ばれやすいもの
- 語源:枕草子の言葉に由来すると言われている
平安時代に書かれた文章の言葉が、今でも残っているのは考え深いですね。
「遠くて近きは男女の仲」の使い方の一例を、下記にまとめました。
あの2人結婚するって。社内恋愛だってよ
へー。部署が違うのこの大人数の中でよく知り合ったね
遠くて近きは男女の仲だね
上記のように、一見遠いように感じても結ばれることについて表現します。
姉女房は身代の薬
姉女房は見代の薬の意味や由来は、下記の通りです。
【姉女房は見代の薬(あねにょうぼうはしんだいのくすり)】
- 意味:姉さん女房は、夫にも理解があり家計のやりくりも上手なので一家の宝になりやすい
- 語源:不明
確かに、姉さん女房はしっかりしているイメージがつきがちですが、昔から姉さん女房は亭主や家庭をしっかり支えていたイメージがあったことがわかります。
姉女房は見代の薬の使い方の一例を、下記にまとめました。
上記のように、しっかり者の姉さん女房を褒める時に使われます。
夫が年下であることに関する記事は、下記を参考にされてください。
離婚に関係したことわざを紹介
男女の仲を表したことわざだけでなく、離婚に関係したことわざも少なくありません。
当項目では、下記の離婚に関係したことわざについて紹介します。
愛想も小想も尽き果てる
愛想も小想も尽き果てるの意味を、下記に紹介します。
【愛想も小想も尽き果てる(あいそもこそもつきはてる)】
- 意味:相手に対して呆れ果てて、好意を持てなくなる様子。持っていたはずの愛情がなくなってしまう状態
- 由来:小想には意味がない。小想を入れることで愛想をより強調し、リズムを良くしている
夫婦仲だけに限らず、人間関係全般で使用できる言葉です。
愛想も小想も尽き果てるを使った例文を、下記にまとめました。
上記のように、亭主に対して呆れ果てている時に使用できます。
男心と秋の空(女心と秋の空)
男心と秋の空(女心と秋の空)の意味は、下記の通りです。
【男(女)心と秋の空(おとこごころとあきのそら・おんなごころとあきのそら)
- 意味:男(女)の心は、コロコロと変わりやすいもの。男(女)の異性に対する愛情は変わりやすい。
- 由来:秋空模様は変化しやすいことと並べている
男女両方に存在することから、結局は人間の恋心はコロコロと変わりやすいことが伝わってきますね。
男(女)心と秋の空の使い方の一例を、下記にまとめました。
相手を取っ替え引っ替え変えて交際する人に対して、使うことが多い言葉です。
縁の切れ目は子で繋ぐ
縁の切れ目は子で繋ぐの意味や由来は、下記の通りです。
【縁の切れ目は子で繋ぐ(えんのきれめはこでつなぐ)】
- 意味:夫婦の間が冷え切っていても、子供の存在で繋ぎ止められている。離婚したい夫婦でも子供への愛情から離婚しないことも多い。
- 由来:不明
- 類語:子はかすがい
似た意味のことわざに、子はかすがいがあります。
縁の切れ目は子で繋ぐの使い方を、下記にまとめました。
確かに夫の退職後、子供の独立後に離婚する夫婦も珍しくありません。
子供のために夫婦としてなんとか頑張っている状況について、描写している言葉です。
熟年離婚をなんとか避けたい時には、下記を参考にされてください。
そもそもことわざとは?知っていると良いメリットとは?
上記で紹介した通り、ことわざは昔からの言葉や風習をもとに語り継がれてきたフレーズも多いことがうかがえます。
しかし、ことわざについて次のように感じることはありませんか?
当項目ではことわざについて、下記のことを紹介します。
ことわざは使い慣れた言葉を使った言い回し
ことわざは、古くから使い慣れた言葉を使った表現やフレーズです。
goo辞書にはことわざについて、下記のことが載られています。
古くから言い伝えられてきた、教訓または風刺の意味を含んだ短い言葉。生活体験からきた社会常識を示すものが多い。
ことわざの特徴を、下記にまとめました。
昔の人はことわざを次の世代に伝えることで、人生の教訓も伝えていたことがわかります。
ことわざと慣用句の違いを紹介
ことわざと慣用句はよく似ているので、どう違うのかはっきりとわからない人も少なくありません。
ことわざと慣用句の違いは、下記の通りです。
ことわざが教訓を含むことが多いのに対し、慣用句は上手に使うことで言葉の表現を豊かにします。
慣用句の一例を、下記にまとめました。
「いばら」も「道」もそれぞれ別の言葉ですが「いばらの道」と1つのフレーズの慣用句になります。
「いばらの道」という慣用句の意味を知っている人は、前途多難な様子や苦労してきた状況をイメージできるのです。
ことわざを知っていると良いメリットを紹介
ことわざを知っているメリットは、下記の通りです。
しかしことわざを知っているなら、日本の文化を深め、根本的な考え方や教えの共通点ができます。
ことわざという共通点を挟むことで、違う年齢層の人ともコミュニケーションが取りやすくなるのです。
仕事をしていると、上記のように感じることはありませんか?
ことわざを自分への教訓とすることで、上司のことを理解しようというモチベーションアップにもなるでしょう。
自分の会話力について、下記のように感じることはありませんか?
ことわざを言葉の言い回しに使うなら、言葉に深みが出ます。
日常的な会話がより楽しくなったり、ビジネスで信用されやすくなったりするでしょう。
まとめ
亭主は元気で留守がいいのことわざの意味や由来を、最後まとめました。
- 亭主はお金さえ入れてくれればいいと言う意味
- ことわざの由来はCMのキャッチフレーズだった
亭主は元気で留守がいいに限らず、亭主が登場することわざは多くあり下記の通りです。
- 亭主の好きな赤鳥帽子
- 知らぬは亭主ばかりなり
- 亭主関白の位
一見ことわざを知っていてもなんの意味もないように感じがちですが、ことわざを理解するなら自分の会話力を向上できます。
ことわざには教訓を含まれていることが多いので、自分自身への教訓にもなるのです。
豆知識をさらに増やすために、夫の漢字の由来や、部首に興味がある方は下記を参考にされてください。
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