「夫の暴力は警察に相談していいの?」
「夫の暴力を警察に相談するメリットはある?」
「夫の暴力を警察に相談する際の注意点が知りたい!」
といったお悩みを抱えていませんか?
夫に暴力を振るわれるのは、妻にとっては恐怖ですよね。
警察に相談しようにも、報復が怖くてできないという人も多いのではないでしょうか?
当記事では
- 夫の暴力はすぐに警察に相談する!
- 夫の暴力を警察沙汰にするメリット
- 夫の暴力を警察に通報する際の注意点
といった内容を徹底解説していきます。
夫の暴力にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
最後までお読みいただければ、夫の暴力を警察に相談する決意が固まるはずです。
夫の暴力はすぐに警察に相談する!
夫の暴力はすぐに警察に相談するようにしましょう。
と、警察に相談することをためらう妻は少なくありません。
警察沙汰になると、噂も広まりますし、近所など世間の目も気になりますよね。
しかし、DVは暴行罪や傷害罪など、立派な犯罪に当たる可能性も。
暴力がエスカレートすれば、妻が大けがをしたり、子供に悪影響を及ぼすことも考えられます。
恥ずかしいなどの感情は捨て、早めに警察に相談するようにしましょう。
夫の暴力を警察沙汰にするメリット
夫の暴力を警察沙汰にするのは勇気がいるものです。
とはいえ、早めに警察に相談することで、さまざまなメリットが得られます。
夫の暴力を警察に相談することには、下記のようなメリットが。
- 暴力をやめるよう交渉してくれる
- 相談機関を紹介してくれる
- 保護命令制度
- 110番登録
それぞれのメリットを具体的に解説していきます。
暴力をやめるよう交渉してくれる
まずは「暴力をやめるよう交渉してくれる」ことが挙げられるでしょう。
妻が夫に直接「やめて」と伝えても、おそらく夫はやめてはくれません。
しかし、警察から伝えれば、夫の暴力の抑止力になります。
場合によっては、夫に「暴力を振るわない」という内容の誓約書を書かせることも。
間に警察が入ることで、夫も冷静になってくれるでしょう。
相談機関を紹介してくれる
次に「相談機関を紹介してくれる」というメリットです。
DV被害者に対し「配偶者暴力相談支援センター」などといった、専門機関が用意されています。
配偶者暴力相談支援センターは、都道府県が設置する婦人相談所又は都道府県・市町村が設置する適切な施設において、配偶者からの暴力の防止、被害者の保護のための業務を行う。
配偶者暴力相談支援センターとなることで、法に基づき、通報への対応や保護命令への関与とともに、関係機関の連携協力を図ることとなり、法に定める的確な対応をとることができる。
とはいえ、自分から相談するのは勇気がいるでしょう。
警察なら、あなたの状況を見て、適切な相談機関を教えてくれるはずです。
相談機関では、被害者のカウンセリングをしたり、自立支援もしてくれます。
と思っている方は、ぜひ警察に相談機関を紹介してもらいましょう。
保護命令制度
DV被害者を保護するための「保護命令制度」を利用することも。
保護命令制度とは,配偶者や生活の本拠を共にする交際相手からの身体に対する暴力を防ぐため,被害者の申立てにより,裁判所が,加害者に対し,被害者へのつきまとい等をしてはならないこと等を命ずる命令です。
保護命令を出せば、夫の接触を制限することが可能です。
半年間、接近を禁じる「接近禁止命令」や、自宅から2か月間退去を命じる「退去命令」などがあります。
保護命令の申立ては、被害者である妻のみ行うことが可能です。
申立てをしたい場合は、裁判所に申請を行いましょう。
警察への相談実績がないと、保護命令の申立てはできないので、覚えておきましょう。
110番通報者登録制度
「110番通報者登録制度」してもらえるというメリットも。
110番通報者登録をしてもらえば、連絡先などを伝えなくても警察が駆けつけてくれます。
「110番通報者登録制度」とは
あらかじめ登録した電話番号から110番通報された場合、所轄の警察署や現場急行中の警察官に対してあなたからの相談内容等、必要な情報を円滑に指令することが可能となる制度です。
暴力を振るわれている状態で、警察に情報を伝えるのは難しいですよね。
警察が来たときに、暴力を振るっていれば、現行犯逮捕も可能。
身の安全を確保するためにも、警察には110番通報者登録制度を利用しておきましょう。
夫の暴力を警察に通報する際の注意点
夫の暴力を警察に通報する際は、下記の点に注意してください。
- 逆恨みに注意する
- 離婚を前向きに検討する
- 夫の涙に屈しない
- 証拠はできるだけ残しておく
それぞれの注意点を詳しく見ていきましょう。
逆恨みに注意する
まずは「逆恨みに注意する」ことが大切です。
妻としても
と思うと、なかなか警察への相談に踏み切れない方も多いでしょう。
逮捕されたとしても、いつかは釈放されます。
警察に相談したことを逆恨みし、報復してくる可能性がないとは限りません。
逆恨みされる危険性を考え、住む場所は職場は変えておくことをおすすめします。
スマホの解約や警察の届出もしておくべきです。
離婚を前向きに検討する
「離婚を前向きに検討する」ことも必要。
警察に相談すれば、一時的に暴力が収まることもあるでしょう。
しかしながら、今は反省しているように見えても、暴力は再発する可能性もあります。
暴力は妻だけでなく、子供たちにも大きな悪影響が及ぶことでしょう。
暴力を振るう夫との離婚は、前向きに検討してください。
などと考えるべきではありません。
夫の涙に屈しない
「夫の涙に屈しない」ことも覚えておきましょう。
暴力を振るう夫の多くは、喧嘩の後に妻に優しくする傾向にあります。
手を上げたことを謝り
と口では言うこともあるでしょう。
暴力を振るわれた後に優しくされたり、涙を見せられたりすると、妻は情にほだされてしまいます。
しかし、暴力はいけないことだとはっきり覚えておきましょう。
証拠はできるだけ残しておく
「証拠はできるだけ残しておく」こともポイントのひとつ。
警察に被害届を出す際には、DV被害にあったという証拠が求められます。
たとえば
などを証拠として残しておきましょう。
とはいえ、証拠がなくても相談はいつでも可能です。
と悩むのではなく、まずは相談してみてください。
夫の暴力を放置する危険性
確かに夫の暴力を警察に相談するのは、勇気のいることです。
とはいえ、早めに対応しなければ、後悔することに。
夫の暴力を放置すると、下記のようなリスクが考えられます。
- 暴力のエスカレート
- 子供への被害
- 妻の精神が疲弊する
それぞれのリスクについて、詳しく見ていきましょう。
暴力のエスカレート
最初のリスクは「暴力のエスカレート」です。
暴力は放っておくと、次第にエスカレートする事例が多いのが現実。
時には命に関わる事件に発展することもあるでしょう。
日本では110件のDVが、殺人事件(未遂含む)として検挙されています(令和2年・警察庁調べ)。
エスカレートする前に、早めに手を打っておくことは重要といえるでしょう。
子供への被害
次に「子供への被害」が挙げられます。
子供に直接的な暴力被害がなかったとしても、父親が母親に暴力を振るう様子を目の当たりにすることは良い影響を与えません。
具体的には、下記のような影響があると言われています。
DV暴力を見たり受けたりした子どもは、物音に敏感になったり憎悪感情を抱くほか、自殺企図や異常行動、チック症などのように心身症状が出ることもある。
さらにPTSDという、精神的な後遺症を与える可能性も。
PTSDを患うと、不眠や過覚醒症状、抑うつ症状などが見られます。
妻の精神が疲弊する
最後は「妻の精神が疲弊する」ことが挙げられます。
加害者と被害者が同居しているというのは、異質な状況です。
妻はいつ夫に暴力を振るわれるかと、ビクビクしながら生活していかなければなりません。
DV被害に遭っている妻の多くは
という気持ちを抱えてしまいます。
一番の安息の場所であるはずの自宅にもかかわらず、心を休められないのは辛いですよね。
精神的に辛い状況が続けば、妻がうつ病などの精神疾患を患う可能性も高くなります。
まとめ
夫の暴力を警察に相談することには、下記のようなメリットが。
- 暴力をやめるよう交渉してくれる
- 相談機関を紹介してくれる
- 保護命令制度
- 110番登録
夫の暴力を警察に通報する際は、下記の点に注意してください。
- 逆恨みに注意する
- 離婚を前向きに検討する
- 夫の涙に屈しない
- 証拠はできるだけ残しておく
夫の暴力を警察に相談するのは、勇気がいることです。
近所の目もありますし、報復されないか不安もあるでしょう。
早めに警察に相談し、解決策を探しましょう。
夫の暴力がどこからDVになるのかの基準は、下記の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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