「旦那の浮気で離婚する場合の慰謝料相場は?」
「旦那の浮気で離婚することに……浮気相手から貰える慰謝料相場は?」
「旦那の浮気で離婚……相場以上の慰謝料を請求したい!」
上記のような悩みを抱えていませんか?
旦那の浮気が原因で離婚することになれば、妻が受ける精神的ダメージは相当なものになりますよね。
しっかり慰謝料を貰うためにも、相場がどれくらいなのか知っておくことは大切です。
当記事では
- 旦那の浮気で請求できる慰謝料相場は?離婚する場合・しない場合で解説
- 旦那の浮気で請求できる慰謝料の計算方法
- 旦那の浮気で相場以上の慰謝料が請求できる9つのケース
上記の内容を徹底解説していきます。
旦那の浮気で離婚をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
最後までお読みいただければ、旦那の浮気で離婚する場合にもらえる慰謝料の相場がきっと分かるはずです。
旦那の浮気で請求できる慰謝料相場は?離婚する場合・しない場合で解説
旦那の浮気で離婚することになった場合、やはり慰謝料の金額は気になるものです。
実際に旦那の浮気で請求できる慰謝料は、離婚するかどうかによって大きく変わってきます。
この項目では
- 過去の判例から金額が決まる
- 離婚する場合:150~300万円
- 離婚しない場合:50~150万円
といった内容を詳しく見ていきましょう。
過去の判例から金額が決まる
実は慰謝料の金額に明確な基準はありません。
慰謝料は相手からどの程度、精神的苦痛を与えられたかによって決まります。
慰謝料とは,浮気をした夫(妻)とその浮気相手から受けた精神的苦痛に対して支払われるお金です。
明確な基準がないため、過去の判例などを参考にしながら、慰謝料の金額を決めていくのが一般的です。
請求できる慰謝料は大きく分けて、下記の2種類に分類されます。
- 離婚原因となった浮気という行為から生じる精神的苦痛に対するもの
- 離婚することから生じる精神的苦痛に対するもの
つまり離婚をしない場合は(2)の慰謝料は発生しません。
上記の理由により、慰謝料の相場は離婚するかしないかで大きく異なるでしょう。
離婚する場合:150~300万円
過去の判例を見ると、離婚する場合の相場は「150万円~300万円程度」です。
過去の判例を見てみましょう。
事案 浮気が原因で夫婦関係が破綻したことに対する慰謝料請求 認められた慰謝料の金額 200万円 婚姻期間 12年 子ども あり (東京地方裁判所/平成18年(ワ)第5335号/平成18年11月27日判決)
「浮気が原因で離婚する」といっても、人によって状況は様々です。
裁判では、ひとつひとつのケースを検証し、妻がどれほどの精神的苦痛を受けたのかを判断しながら、慰謝料を決めていくのです。
離婚しない場合:50~150万円
離婚しない場合は、先述したように慰謝料の金額も少なくなります。
過去の判例をご紹介します。
平成23年東京地裁では、婚姻期間約27年の夫婦の夫Aから、婚姻中の妻Bと浮気をしていた男性Cに対して、150万円の慰謝料請求が認められた。
不貞行為が2年間続いたことなどが要因となり150万円の請求が認められた。AとBは離婚はしていないが、別居状態になった。
場合によっては50万円以下になるケースも。
また離婚には至らなくても、高額になることもあります。
高額な慰謝料を請求できるケースについては、後述していますので、ぜひ参考にしてみてください。
旦那の浮気で請求できる慰謝料の計算方法
慰謝料に明確な基準があるわけではありませんが、実際には「離婚慰謝料の計算式」というものは用意されています。
基本慰謝料120万円+(相手の年収の3%)×実質的婚姻年数(最長で20年)×有責度×調整係数
上記の計算式は東京弁護士会が過去に試算したものとされているようです。
有責度は下記の数字を当てはめましょう。
- 相手が極めて悪い:1
- 相手が悪い:0.9~0.2
- お互いほぼ同程度悪い:0
さらに調整係数については、下記の数字を参考にしてください。
- 年収が配偶者と同程度:0.7
- 共働きだが旦那よりも収入が少ない:0.9
- 無職だが、離婚後に自立できる程度の資格やスキルがある:1.1
- 資格やスキルがなく、就業経験もない:1.3
しかし上記はあくまでも参考程度にすぎません。
自分でどの程度もらえるか知りたい場合に、参考にする程度の使い方にしましょう。
旦那の浮気で相場以上の慰謝料が請求できる9つのケース
慰謝料の相場は先述しましたが、場合によっては相場以上の金額が請求できることも。
細かな要因によって、慰謝料は大きく変わってくるのです。
相場以上の慰謝料が請求できるケースとしては、下記のようなものが挙げられます。
- 婚姻期間が長い
- 幼い子供あり
- 浮気前の夫婦関係は良好だった
- 旦那や浮気相手の年収が高い
- 浮気期間が長い
- 不貞行為の頻度が高い
- 反省の態度を示していない
- 精神的苦痛を与えられた証拠がある
- 浮気相手が妊娠した
それぞれのケースを具体的に見ていきましょう。
婚姻期間が長い
まずは「婚姻期間が長い」ことが挙げられます。
結婚している期間が長ければ長いほど、精神的ダメージは大きくなるのが一般的です。
また婚姻期間が長ければ、離婚後の再スタートも困難になります。
そのため婚姻期間は慰謝料の金額に大きく関わってくるのです。
幼い子供あり
次に「幼い子供あり」の場合も、慰謝料が高額になるのが一般的です。
幼い子供には両親の存在が必要とされています。
しかしながら旦那の浮気という身勝手な理由により、正常な関係が築けなくなるのです。
妻としても、育児に奮闘している中での浮気行為は、裏切られたという印象が強く、精神的苦痛も大きいでしょう。
過去には子供が生まれたにも関わらず、旦那の継続的な不貞行為により450万円の慰謝料が認められた判例も。
東京地裁平成15年9月8日判決
慰謝料認容額
450万円婚姻期間
8年8ヶ月不貞期間
5年6ヶ月
浮気前の夫婦関係は良好だった
「浮気前の夫婦関係が良好だった」場合も、高額になる傾向があります。
中には浮気前から夫婦生活が破綻寸前だった人もいるでしょう。
その場合は、浮気が直接的な原因とは認められません。
夫婦関係がもともと良くなかった場合には、慰謝料が減額されることもあるので注意しましょう。
旦那や浮気相手の年収が高い
「旦那や浮気相手の年収が高い」場合、慰謝料の金額が高くなることがあります。
先ほどの計算式の中にも「相手の収入×3%」とありましたね。
つまり高収入であればあるほど、慰謝料は多く払うべきと考えられるのです。
反対に相手に経済力がなければ、高額な慰謝料を請求することが難しい場合も。
高収入であれば必ずしも高額になるわけではありませんので、注意しましょう。
浮気期間が長い
「浮気期間が長い」方が、慰謝料が増額になる傾向にあります。
過去の判例を見ると、数か月程度の浮気期間が短いと判断される傾向があります。
1年以上もの期間、浮気が続いていれば「浮気期間が長い」とみなされるでしょう。
過去には浮気期間が長いことで、800万円の慰謝料請求が認められたケースも存在しています。
裁判で少なくとも17年にわたる不倫関係が認定され、慰謝料800万円が認められた事例があります(東京地裁平成21年4月8日判決)。
不貞行為の頻度が高い
「不貞行為の頻度が高い」と、慰謝料も増額されるのが一般的です。
過去の判例を見ると、3回未満の不貞行為なら「少ない」と判断されることが多いようです。
反対に20回以上あれば「多い」と判断されるでしょう。
しかし20回以上の不貞行為を証明するのはかなり難しいことです。
不貞行為を証明できれば高額な慰謝料が認められることが期待されます。
反省の態度を示していない
旦那や浮気相手が「反省の態度を示していない」ことも、慰謝料の増額に関係してくるでしょう。
反省の態度がない場合は「悪質である」と判断されるからです。
反対に相手が反省していたり、既に社会的制裁を受けている場合は慰謝料が減額されるでしょう。
精神的苦痛を与えられた証拠がある
「精神的苦痛を与えられた証拠がある」ことで、慰謝料が増額されるケースもあります。
たとえば
- 浮気のショックでうつ病になった
- 浮気について話し合う際に暴力を振るわれた
といったことが挙げられるでしょう。
いずれの場合も、医師による診断書が証拠となります。
病院にかかった際には、必ず診断書をもらっておくようにしましょう。
浮気相手が妊娠した
「浮気相手が妊娠した」場合は、慰謝料が高額化する傾向にあります。
浮気相手の妊娠は、妻にとって極めて大きなショックの要因となるでしょう。
不貞行為があったからこそ相手が妊娠したのですから、妊娠したという事実だけで不貞行為の立証となるでしょう。
さらに妊娠だけでなく、相手が出産した場合、父親として旦那にも責任が発生します。
将来にわたって婚姻関係に影響が生じるので、より高額な慰謝料請求が認められるでしょう。
旦那の浮気相手から慰謝料取る方法は?
旦那の浮気が発覚すると、旦那だけでなく浮気相手のことも許せないですよね。
と思うこともあるでしょう。
この項目では
- 示談で慰謝料を取る方法
- 内容証明で慰謝料を取る方法
- 裁判で慰謝料を取る方法
それぞれの方法を具体的に解説していきます。
示談で慰謝料を取る方法
まずは「示談で慰謝料を取る方法」です。
示談で慰謝料請求する場合は、必ず公共の場所を使いましょう。
後から
などといった言いがかりをつけられないためにも、録音をとっておくことをおすすめします。
事前に浮気の内容や日時、内容などを記載した慰謝料請求書を作成しておきます。
そして示談合意書に署名捺印をしてもらい、慰謝料を受け取るという流れです。
示談のメリットは、時間もお金もかからずに慰謝料請求ができることでしょう。
しかしお互いに感情的になる可能性が高いので、注意が必要です。
内容証明で慰謝料を取る方法
次に「内容証明で慰謝料を取る方法」があります。
内容証明(内容証明郵便ともいいます)とは、いつ、誰が、誰に対して、どのような内容の文書を送付したか、ということを日本郵便株式会社が証明してくれる制度です。
浮気相手に慰謝料請求の書面を送付するのです。
書面の内容を承諾し、慰謝料を払えば解決となります。
通常の書面とは違い、浮気相手に慰謝料請求をしたことに事実が郵便局に記録として残るので、言い逃れされづらいのです。
直接会わずに済むので、トラブルを避ける効果もあるでしょう。
そのため無視される可能性も多いにあるでしょう。
裁判で慰謝料を取る方法
最後は「裁判で慰謝料を取る方法」です。
示談や内容証明よりも、確実な方法となります。
裁判所で申立てを行い、和解もしくは判決をもらうことで慰謝料を請求できるのです。
ただし時間がかかるので、それなりの覚悟はしておきましょう。
法律の知識も求められますので、裁判の場合は弁護士に相談することをおすすめします。
まとめ
過去の判例を見ると、旦那が浮気をした場合の慰謝料は下記の通りです。
- 離婚する場合:150~300万円
- 離婚しない場合:50~150万円
相場以上の慰謝料が請求できるケースとしては、下記のようなものが挙げられます。
- 婚姻期間が長い
- 幼い子供あり
- 浮気前の夫婦関係は良好だった
- 旦那や浮気相手の年収が高い
- 浮気期間が長い
- 不貞行為の頻度が高い
- 反省の態度を示していない
- 精神的苦痛を与えられた証拠がある
- 浮気相手が妊娠した
慰謝料の金額に明確な基準はありません。
自分のケースで、どれくらいの慰謝料が期待できるかは弁護士に相談してみましょう。
浮気した旦那には、きっちりけじめをつけてもらいたいですよね。
慰謝料で損をせず、後悔のない離婚を目指しましょう!
旦那の浮気で取れる慰謝料については、下記の記事でもまとめています。
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