「夫が帰宅するとビクビクしてるけど、これってモラハラなの?」
「モラハラ夫にはもう限界!でも離婚ってできる?」
「モラハラ夫との離婚で慰謝料って取れるのかしら……」
上記のような疑問や不安を抱えながら、モラハラ夫と離婚したいと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで当記事では、モラハラ夫と賢くスムーズに離婚できる5つのポイントを紹介していきます。
- モラハラの証拠を集める
- 別居する
- 弁護士に依頼
- モラハラの状況を詳しく伝える
- 精神的サポートを受ける
上記で挙げた5つのポイントを押さえておけば、きっとモラハラ夫との辛い生活から解放されることでしょう。
離婚して、精神的や経済的にも安心安全を望む方は、ぜひ、ご覧になってください。
モラハラ夫の主な特徴
以下がモラハラ夫に共通する主な特徴です。
- 妻を否定と制限
- 自分が経済的に優位だと主張
- 離婚する気がない
上記の特徴にひとつでも当てはまれば、モラハラ夫の可能性有りです。
以下は、モラハラの概要です。
フランスの精神科医、マリー=フランス・イルゴイエンヌが提唱した言葉。
外傷等が残るために顕在化(見える化)しやすい肉体的な暴力と違い、言葉や態度等によって行われる精神的な暴力は見えづらいため、長い間潜在的な物として存在していたが、
イルゴイエンヌの提唱により一般にも知られるようになった。「引用:Wikipedia」
では、下記でモラハラの疑いがある夫の例を見ていきましょう。
妻を否定し制限する
妻を否定し制限するのはモラハラの特徴です。
夫は妻を支配することが目的で、否定し制限します。
下記は、モラハラ夫から否定や制限をされている妻たちのつぶやきです。
無視が1番辛い。
存在否定された感じ。
結局耐えられず泣いて謝ってた。(後略)「引用:Twitter」
モラハラ夫の「否定」は、妻を無視することによる存在否定や人格否定があります。
着る服も髪型も付き合う人間関係も、微妙に制限されてたんだけど今思えばモラハラだよねぇ。泣
「引用:Twitter」
妻の服や髪型に関しては一見アドバイスに感じますが、制限すればそれはモラハラです。
夫が経済的に優位に立っていることを主張する
モラハラ夫は事あるごとに「俺の金」と言い、自分が経済的に優位だと主張します。
以下は、夫なしでは妻は生きていけない、ということをアピールするためのつぶやきです。
俺の稼いだ金で飯食わせてやってんだろ!
俺の家に住まわせてやってんだろ!
俺より稼いでから文句言え! (後略)
「引用:Twitter」
モラハラ夫は常に、自分が経済的に優位だと主張します。
離婚する気がない
モラハラ夫は、離婚する気はありません。
妻が自分から離れていくことを認めたくないし、想像もしていないからです。
離婚しないの一点張りなのは
『私が(離婚を)希望した』ことに納得するのが嫌なんだと思う。なんで妻の言うことを聞かなきゃいけないんだ、妻の望むことはさせない
という心理な気がしてならない。わたしを苦しめ続ける。
「引用:Twitter」
上記のつぶやきのように、モラハラ夫は離婚する気がないことを知っておいてください。
モラハラ夫との離婚に必要な予備知識
モラハラ夫と離婚するために、あらかじめ知っておいたほうがよい知識があります。
離婚が難航した場合でも、あきらめないためです。
- 証拠が残りにくい
- 長期戦になる
- 第三者に伝わりにくい
上記のような内容をある程度覚悟しておけば、心折れることなく離婚を進めることができます。
以下が、必要な知識の詳細です。
モラハラの証拠は残りにくい
モラハラに関する証拠は残りにくいと言われています。
DVと違って身体に外傷が残らない上に、家庭内といういわゆる密室で行われるからです。
- 外傷などがない
- 家庭内で起こるため遮断されている
- 外では基本良い夫
妻に外傷がなく、夫が大声を出さない限り近所の人も気づきません。
その上、外では良い夫を演じていれば、決定的な証拠は残らないに等しいです。
離婚は長期戦で困難になる場合が多い
離婚は長期戦になり、困難だということを覚悟したほうがよいでしょう。
基本的にモラハラ夫は、離婚をしたくないからです。
- 話し合いに応じない
- 妻の言いなりになって離婚はしない
- モラハラをする対象がいなくなるのが嫌だ
モラハラ夫との離婚は長期化し、困難だということの覚悟が必要になります。
モラハラの辛さは第三者に伝わりにくい
モラハラの辛さは、第三者にはなかなか伝わりません。
妻の話を聞いているだけでは、第三者はその場の雰囲気や夫の声のトーンなどがわからないからです。
- 実際の雰囲気や夫の声のトーンがイメージしずらい
- 外傷などの証拠がない
- 「それくらいのことで」と妻の辛さを理解してもらえない
夫の態度や話し方、声色などを意識して伝えなければ、第三者にモラハラの辛さが伝わらない可能性があります。
モラハラ夫との離婚で失敗しない5つのポイント
モラハラ夫と失敗せず離婚するには、5つのポイントがあります。
賢くスムーズに離婚をすすめるためです。
- 証拠をできるだけ集める
- 別居の準備をする
- 弁護士を依頼する
- 第三者がイメージしやすいように伝える
- 精神的なサポートを受ける
以下で、5つのポイントを詳しく解説していきます。
ポイント①:普段からモラハラの証拠をできるだけ集めておく
どんなに小さなことでもよいので、普段からモラハラの証拠を集めておいてください。
裁判になったとき、夫がモラハラを否定したり、事実と異なる内容を話す可能性があるからです。
証拠の収集は以下のような方法があります。
- 可能であれば録音する
- 夫から言われたことを詳しくメモや日記に残す
- モラハラされた直後に第三者に話す
- モラハラによる体調不良で医者に診断書を書いてもらう
上記のすべてを実行することは困難かと思いますが、モラハラの証拠は多ければ多いほど裁判で有利です。
今日からすぐに、モラハラの証拠集めを始めてください。
ポイント②:別居の準備を整える
これからモラハラ夫との離婚をすすめるにあたって、別居をおすすめします。
夫と同居したままでは精神的にも不安定で、離婚の困難を乗り切ることが難しいからです。
別居の準備をするためには、
- 実家に相談
- 公的窓口に相談
離婚が成立するまで可能であれば実家で暮らし、難しいようなら公的窓口に相談してみてください。
モラハラ夫から一時的に避難できる、シェルターなどを紹介してくれます。
公的相談窓口 → 「 内閣府男女共同参画局 婦人相談所(女性センター)」
依頼する弁護士に別居の相談をするのもよいでしょう。
経済的安心の確保
別居することで身の安全は確保できましたが、経済的な安心の確保も必要です。
お金がなければ生活もできない上に、後に弁護士費用の支払いもあります。
経済的な安心を確保するには、
- 実家に相談
- 慰謝料を勝ち取って弁護士費用を支払う
弁護士費用の成功報酬は「親権を勝ち取る」「養育費が認められる」「慰謝料や財産分与が認められる」など、成功の度合いに応じて加算される場合が多いです。
慰謝料請求の弁護士費用 → 「離婚弁護士ナビ」
裁判で離婚と慰謝料を勝ち取って、経済的な安心も確保しましょう。
ポイント③:弁護士に相談し依頼する
確実にモラハラ夫と離婚したい場合は、弁護士に依頼してください。
弁護士を依頼しない協議離婚は、かなり困難だからです。
- 話し合いに応じない
- 離婚に応じたとしても慰謝料や財産分与をごまかされる
モラハラ夫から離婚と慰謝料を確実に勝ち取るためには、弁護士に頼ることが必要になります。
ポイント④:実際の状況がイメージしやすいように伝える
前述で「モラハラの辛さは第三者に伝わりにくい」ということについて解説しましたが、伝わりやすいように工夫することが必要です。
弁護士や調停委員、裁判官に離婚をすることが妥当だと判断してもらわなければならないからです。
第三者への伝え方として、
- モラハラ時の夫の態度や声色などをできるだけ再現する
- そのときの妻の気持ちや夫に伝えた内容も言う
- 時間(帰宅後すぐや夕食中など)も伝える
モラハラの状況をなるべく再現し、第三者に正確に伝わるよう、話し方を工夫することが重要です。
陳述書も伝わりやすいように意識して書く
陳述書も第三者にモラハラの辛さが伝わるように、意識して書く必要があります。
裁判の勝ち負けを左右する、証拠として扱われるからです。
陳述書とは、
1、陳述書とは
陳述書とは、訴訟において本人やその訴訟で扱う事件について事情を知る者が、自分の知っていることを文章に記した書面です。民事訴訟でも登場しますが、特に刑事事件においては容疑をかけられている本人についてよく知っている家族・友人・知人・同僚などが裁判官に対して本人に有利な事情などを立証するときに用いられます。(中略)
広い意味で「裁判官に対する報告書」と解釈しておけばよいでしょう。
「引用:ベリーベスト法律事務所」
陳述書もモラハラの辛さが伝わるように、弁護士に相談しながら工夫して書いてください。
ポイント⑤:精神的なよりどころを作っておく
精神的に頼れる、よりどころを作っておきましょう。
困難なモラハラ夫との離婚を乗り切るためです。
- 子供と話す
- 実家の親と話す
- 友人と話す
話す内容は、離婚裁判と全く関係ない内容がおすすめ。
子供や親、友人と他愛のない話をして心穏やかになって、離婚裁判を乗り切ってください。
モラハラ夫と離婚するための具体的な手順
モラハラ夫と離婚するための、具体的な手順を解説します。
スムーズに離婚をすすめるためです。
- 証拠を揃える
- 別居する
- 弁護士に依頼する
- 離婚の話し合い開始
以下でそれぞれ解説します。
①証拠を揃える
まずはモラハラの証拠を揃えることが重要です。
証拠は裁判の勝ち負けを左右します。
- 録音やモラハラ夫の詳細を書いたメモ
- モラハラされた直後に第三者に話した通話記録
- モラハラによる体調不良での医者の診断書
などを用意しましょう。
まずは、証拠を揃えてください。
②別居する
ひと通り証拠が揃ったら、モラハラ夫と別居します。
精神と身の安全を確保するためです。
- 実家を頼る
- 公的相談窓口で避難シェルターなどを紹介してもらう
上記の2つとも難しいようであれば、依頼する弁護士に相談するのもよいでしょう。
③弁護士に依頼する
モラハラ問題に理解のある弁護士を見つけて、依頼してください。
弁護士の介入なしで、妻の望み通りに離婚することはかなり困難。
弁護士の選定が不安な方は、以下の方法でもできます。
- インターネットでモラハラ問題に詳しい弁護士の検索
- 公的窓口へ相談
弁護士に依頼し、モラハラ夫と離婚して慰謝料を勝ち取ることが必須です。
④離婚の話し合いを開始する
モラハラ夫に離婚したい旨を伝え、話し合いを開始します。
証拠、別居の住まい、弁護士の準備は万端です。
離婚の方法は以下の3つになります。
- 協議離婚
- 調停離婚
- 裁判離婚
話し合いが難航すると、
- 協議離婚
- 調停離婚
- 裁判離婚
上記の順に進み、最後は裁判で離婚が判断されます。
以下が、離婚方法3つの解説です。
協議離婚
協議離婚とは、夫婦の話し合いによって離婚に合意することです。
お互いの離婚条件が合致すれば、第三者が介入することなく離婚できます。
協議離婚とは、夫婦間の話し合いによって取り決めをする離婚のことです。
離婚は裁判所の手続きを踏んで行うこともできますが、協議離婚では基本的に当事者のみで養育費や慰謝料などに関する話し合いを行います。話し合いで諸々の条件が合意に至れば、離婚届に判を押して役所に提出することで離婚成立となります。
「引用:弁護士法人ALG&Associates」
費用がかからない協議離婚が望ましいですが、モラハラ夫との協議離婚は難しいのが現状。
調停離婚
調停離婚とは、裁判所が選んだ調停委員が仲立ちして離婚の話し合いをすすめることを言います。
協議離婚で夫婦の合意が得られなかったとき、裁判離婚の前の段階です。
協議離婚をしようとしても合意に至ることができず、これ以上自分たちだけで話し合っても埒が明かない状態になってしまった場合、当事者以外の力を借りるしかありません。
そこで利用できるのが、裁判所の手続きのひとつである“調停”です。調停を経て離婚することを「調停離婚」といい、協議離婚の次に多い離婚方法です
「引用:弁護士法人ALG&Associates」
調停委員が介入することで、話し合いがスムーズにすすむ場合もあります。
裁判離婚
裁判離婚とは、協議離婚でも調停離婚でも夫婦の同意が得られなかったときに行う手続きです。
裁判官が離婚の判断をします。
「裁判離婚」とは、調停で離婚の合意ができず調停が不成立となった場合に、夫婦のどちらか一方が離婚を求める訴訟を提起し、裁判上の手続きによって離婚が成立することをいます。(後略)
「引用:アディーレ法律事務所」
夫婦で離婚問題を解決できないときは、裁判で決着です。
モラハラ夫との離婚をすすめる際の注意点
弁護士の選定
モラハラ夫と離婚したいときの弁護士は、その道のエキスパートを選んでください。
モラハラに理解のない弁護士も存在するからです。
- 「それくらいのことで離婚するのか」という姿勢
- 「離婚が決定してからきてください」と言われた
- そもそもモラハラがわかっていない
モラハラ問題に精通している弁護士を選ぶことが、離婚できるポイントになります。
離婚の準備を夫に気づかれないようにする
離婚の準備は、モラハラ夫に気づかれないように行ってください。
妻が自分と離婚したいと知って、態度を変えてくる可能性があります。
以下が夫に気づかれないようにするポイントです。
- 録音ツールは夫の帰宅前にあらかじめセット
- モラハラの詳細メモは夫不在時にスマホかPCで作成
- 夫の前でいつもと違う言動をしない
モラハラ夫との離婚準備は、気づかれないように虎視眈々と行いましょう。
離婚をあきらめない
モラハラ夫との離婚をあきらめてはいけません。
一日も早く夫と縁を切るべきだからです。
- モラハラ夫から解放された未来を常に想像する
- モラハラは異常だと理解する
- 妻は何一つ悪くない
上記を念頭におき、決してモラハラ夫との離婚をあきらめないでください。
モラハラ夫と離婚できた事例
モラハラ夫と無事に離婚できたケースを紹介します。
成功例は、自身のモチベーションアップにつながるからです。
以下のように、さまざまな理由で離婚できる場合があります。
- 訴訟上の和解で離婚が成立
- 裁判で離婚と財産分与獲得
- モラハラ被害を主張して慰謝料を獲得
以下でそれぞれ見ていきましょう。
訴訟上の和解で離婚が成立した妻のケース
訴訟上の和解で離婚が成立した妻のケースです。
夫からのモラハラがひどく精神的にも追い込まれていた上に、 夫が親権を絶対に渡したくないとのことで協議離婚が難航したため、離婚訴訟を起こしました。
離婚訴訟とは、
離婚について家事調停で解決ができない場合には,離婚訴訟を起こすことになります。
離婚訴訟では,離婚そのものだけでなく,未成年の子どもがいる場合に離婚後の親権者を定めるほか,財産分与や年金分割,子どもの養育費などについても離婚と同時に決めてほしいと申立てることができます。又,離婚訴訟とともに,離婚に伴う慰謝料を求める訴訟を起こすこともできます。「引用:裁判所」
夫婦の婚姻関係が破綻していることを、最終的に裁判所が認め、訴訟上の和解が成立し離婚に至ったケースです。
裁判でモラハラ夫との離婚と財産分与を獲得したケース
モラハラによる裁判で、離婚と財産分与を獲得したケースです。
妻は30年以上にわたり夫からモラハラを受けて、心療内科で「不安障害」と診断され以下を要求するも夫が反発したため、調停を申し立てました。
妻の要求は、
- 離婚
- 財産分与
- 慰謝料
- 婚姻費用(生活費)
夫は、月々の婚姻費用10万円の支払いが負担だったことから、離婚と妻への財産分与を含めた解決金、約750万円を支払うという内容の和解が成立したケースです。
モラハラ被害の主張で離婚慰謝料の支払が命じられたケース
夫からのモラハラ被害を主張し、慰謝料を獲得したケースです。
離婚調停は不成立となりましたが、離婚訴訟を起こし夫のモラハラを主張し続けました。
訴訟に勝ったポイントは、
- 子供をつれて早々に別居
- モラハラを訴え続ける
早めに別居し精神を安定させ、モラハラを主張し続けたため慰謝料を獲得することができたケースです。
モラハラ夫との離婚その後と対処法
無事にモラハラ夫と離婚できたとしても、不安がつきまとうのではないでしょうか。
夫からの嫌がらせや、精神的な後遺症です。
以下のような解決方法があります。
- 嫌がらせをされたら弁護士に相談
- 後遺症が残ったらカウンセリングを受ける
下記で解説していきましょう。
嫌がらせをされたら弁護士に相談する
離婚したモラハラ夫に、万が一嫌がらせをされたら弁護士に相談してください。
以下のようなことが、大ごとになる場合もあります。
- 仕事先や実家で待ち伏せ
- 転居先を突き止められる
- 携帯にしつこく連絡
離婚する際に、依頼した弁護士に相談するのがベストです。
後遺症が残ったら専門家にカウンセリングを受ける
モラハラによる精神的な後遺症が残った場合は、カウンセリングを受けることをおすすめします。
一人で悩む必要はありません。
カウンセリングに関する相談窓口は、
- 婦人相談所(女性センター)
- 市町村の公的相談窓口
- 弁護士の無料相談
離婚後もモラハラに苦しんでいる方は、ぜひ各相談窓口に相談してください。
相談窓口の一例 → 「内閣府男女共同参画局 婦人相談所(女性センター)」
まとめ
モラハラ夫と離婚したい妻が、失敗せず賢く別れられる5つのポイントは以下の通りでした。
- モラハラの証拠を集める
- 別居する
- 弁護士に依頼
- モラハラの状況を詳しく伝える
- 精神的サポートを受ける
心や身体を病んでまでも、モラハラ夫との生活を続ける必要はありません。
公的窓口や専門家に相談、最終的にはモラハラに詳しい弁護士に依頼すれば、モラハラ夫と離婚できる可能性が高くなります。
大切なのは、諦めずにモラハラ夫と離婚したい気持ちを強く持つことです。
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