「夫が証券会社勤務だけれど、奥さんは株取引できる?」
「夫が証券会社勤務の場合、奥さんの株取引はインサイダー取引になる?」
「インサイダー取引の罰則には何がある?」
夫が証券会社勤務の場合、上記のような疑問が沸きますよね。
株取引をすれば効率的に貯蓄を増やせる可能性が高まりますが、夫が証券会社勤務の場合、奥さんは株取引に手を出しても良いのでしょうか。
今回の記事では、以下3点について紹介します。
- 夫が証券会社勤務!奥さんは株取引できる?
- 証券会社に勤務している夫!奥さんの株取引が認められない理由は?
- 夫が証券会社勤務で株はOK?インサイダー取引の罰則は?
記事を見終わる頃には、証券会社勤務の夫を持つ奥さんの悩みも解消されることでしょう。
ではさっそく解説していきます。
夫が証券会社勤務!奥さんは株取引できる?
夫が証券会社勤務の場合、奥さんは株取引ができるのでしょうか。
今回の章では、以下3点について解説します。
- 奥さん名義の口座を開設すれば可能
- 社内規定があるかの確認は必要
- 夫の所属部署によって取引可能の有無が変わる
順番に見ていきましょう。
奥さん名義の口座を開設すれば可能
夫が証券会社勤務の場合、奥さん名義の口座を開設すれば奥さんは株取引が可能です。
とはいえ、夫が証券会社勤務で奥さんが株取引で多額の利益を得た場合、夫が奥さんの株取引に関与したと疑われてしまう可能性は十分に考えられます。
したがって、暗黙のルールとして「証券会社勤務の夫がいる家庭では、奥さんは株取引で多額の利益を得るのはやめましょう」とあるのです。
夫名義の口座だと、たとえインサイダー取引でなくても多額の利益を得た時に早期に問題になってしまいます。
したがって、
上記は最低限、守るようにしましょう。
社内規定があるかの確認は必要
夫が証券会社勤務であっても、奥さんは株取引ができます。
しかし、夫の会社で社内規定があるかの確認はしっかり行いましょう。
仮に社内規定で「本人はもちろん身内の株取引は禁止」という文言があった場合、法的に罰せられることはなくても、夫が懲戒解雇処分になるなどのリスクがあります。
家計のために株取引をしたいのだけど、
貴方の会社の社内規定に引っかからないか心配で…
たぶん引っかからないとは思うけど、
職が無くなったら困るから調べてみるよ!
ごめんね、ありがとう!
夫が証券会社勤務の場合、株取引をしたい旨を予め夫に伝え、社内規定をしっかり調べてもらいましょう。
夫の所属部署によって取引可能の有無が変わる
夫の所属部署によって、奥さんの株取引の有無が変わる可能性も十分に考えられます。
以下は、奥さんの株取引が制限される夫の所属部署のほんの一例です。
- 重大な役職に就いている
- 企業の調査を行う部署
特に夫が重大な役職に就いている場合、奥さんが株取引を行ってしまうと、後々大問題に発展する可能性も無きにしも非ず。
予め夫に株取引をしたい旨を説明し、夫の社会的立場を汚さないかの確認は取っておきましょう。
証券会社に勤務している夫!奥さんの株取引が認められない理由は?
夫が証券会社勤務の場合、奥さんの株取引が認められないケースが多々あることが分かりました。
今回の章では、証券会社勤務の夫を持つ奥さんが株取引はグレーゾーンになってしまう理由について、以下の通り2つ解説します。
- インサイダー取引に当たる可能性があるから
- 夫の会社の信用問題に繋がるから
順番に見ていきましょう。
インサイダー取引に当たる可能性があるから
夫が証券会社勤務の場合に奥さんの株取引がグレーゾーンになってしまうのは、インサイダー取引に当たる可能性が少なからずあるからです。
株取引に大事なのは、情報量。
いかに有益な情報を持っているかで、収益に雲泥の差が生じます。
つまり、株取引は情報を持っている内部者が有利になるのです。
しかし、内部者が有利な取引は公平性がなく、一般の投資家が不利になってしまいますよね。
インサイダー取引としてみなされるのは、以下の通り。
- 内部者が株取引をした場合
- 株式の発行元と近しい関係の場合
- 故意である場合
- 公表前である場合
①の内部者の範囲については、以下の通りです。
- 正社員(役員や従業員)
- 学生アルバイト
- 主婦のパート
- 派遣社員
- グループ会社の役職員
- 退職後1年の元役職員
- 会計監査をする会計士
- 顧問弁護士
- 3%以上の大株主
上記でいうと、奥さんは内部者には含まれません。
しかし、
夫が上の立場であればあるほど、奥さんの株取引には十分な注意が必要といえます。
仮に、夫の助言なく、奥さんが株取引で大儲けしたと仮定しましょう。
家庭では、奥さんの先を見る目が功を奏したと万歳三唱間違いありません。
しかし、他人から見れば「夫の助言があったからこそ成し得た技」とみなされてしまうのです。
夫の助言はありません。
私が自分の力で取引しただけです。
個人の力で多額の利益を得ることは不可能でしょう。
夫の助言があったに違いない!
夫は無関係です!
では、夫が無関係である証拠を提示してください。
上記のように「夫の助言はありません」と反論しても、奥さんが株取引を自らの力で成し得たことを証明する術はありません。
つまり、奥さんが株取引で成功したことはインサイダー取引とみなされてしまうのです。
注意しておきたいポイントといえるでしょう。
夫の会社の信用問題に繋がるから
夫が証券会社勤務で奥さんが株取引をしてはいけない理由は、夫の会社の信用問題に繋がるからです。
先ほどからお話ししている通り、証券勤務の夫を持つ奥さんの株取引に関しては、法律で禁止されてはいません。
しかし、奥さんの株取引は極めてグレーゾーンなので、インサイダー取引を監視している証券取引等監視委員会が目を細めて監視している可能性は高いです。
奥さんがインサイダー取引を疑われてしまった場合、以下のような問題が発生してしまいます。
- インサイダー取引として報道が出てしまう可能性がある
- 夫の社会的地位が失われる
- 損害賠償を請求される可能性がある
利益を出してしまったがばかりに、大きな損失を被らなくてはならないのです。
夫が証券会社に勤務しているのであれば、奥さんは大人しくコツコツと貯蓄に励むのが良いでしょう。
夫が証券会社勤務で株はOK?インサイダー取引の罰則は?
最後に、夫が証券会社勤務で奥さんの株取引がインサイダー取引とみなされた場合の罰則について、以下の通り解説します。
- 刑事罰
- 課徴金納付命令
- 逮捕される可能性もある
順番に見ていきましょう。
刑事罰
インサイダー取引をしたとみなされた場合、以下の通り刑事罰を受けることになります。
- 5年以下または500万円以下の罰金
もしくは - 5年以下と500万円以下の罰金が併科
もちろん、インサイダー取引で得た財産は全額没収されるので、注意が必要です。
上記は、インサイダー取引がみとめられた場合に科される処罰ですが、奥さんがインサイダー取引と認めていない場合にも科されます。
「疑われるようなことはしない」に越したことはないと言えるでしょう。
課徴金納付命令
インサイダー取引をしたとみなされた場合、課徴金納付命令が下されます。
あくまで行政処分なので、前科が付くことはありません。
しかし、課徴金は高額になる可能性が十分に考えられるものなので、金銭的に大きな負担を強いられることとなるでしょう。
逮捕される可能性もある
逮捕される可能性があることも、インサイダー取引の弊害として頭に入れておくべきです。
インサイダー取引容疑で逮捕されてしまった場合、警察署で取り調べが行われます。
流れは以下の通りです。
- 逮捕・取り調べ(逮捕から48時間以内)
- 検察官に送致(24時間以内に勾留請求)
- 勾留(最長20日の勾留)
- 起訴または不起訴
夫が証券会社に勤務しているだけで、奥さんが逮捕されてしまう可能性があるということ。
とても怖いですよね。
仮にたとえ不起訴でも、奥さんは何日も自宅に戻れません。
特に、子育て真っ最中だったり両親の介護をしている場合、奥さんが数日家を空けることはあってはならないこと。
だからこそ、
常に最悪の結果を想定して、自身の行動を選択していきたいですね。
まとめ
今回の記事では、夫が証券会社勤務の奥さんは株取引ができるのかについて解説しました。
結果として、奥さんの株取引は法律では認められています。
しかし、夫の会社の社内規定に従う必要があり、あまり大きな利益を得てしまうとインサイダー取引を疑われてしまうため注意が必要です。
仮に、奥さんの株取引がインサイダー取引だと疑われた場合、以下の罰則を受けることになります。
- 刑事罰
- 課徴金納付命令
- 逮捕される可能性もある
とても怖いですよね。
だからこそ、
夫が証券会社に勤務している奥さんは、夫の社会的地位を守るためにも株取引はほどほどにすべきでしょう。
ちなみに、以下の記事では奥さんがより賢く働ける働き方を紹介しています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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