「離婚したいけど子供がいるからできない」
「離婚したいけど相手が合意してくれないからできない」
「離婚したいけど将来が不安でできない」
こんな状況にずっと悩まされていませんか?
パートナーとの信頼関係が破綻し、離婚したいのにその方法がわからない。
そんな「離婚したいけどできない」という悩みの解決法を知りたいと思いませんか?
この記事では以下のことについて、詳しく説明しています。
- 離婚したいけどできない主な理由と解決法
- 離婚のメリットとデメリット
- 実際に離婚するための具体的な方法
記事を最後までお読みいただければ、離婚を妨げる問題を解決し、悩みを解消することができるでしょう。
「離婚したいのにできない」と諦めるのではなく「幸せな一歩をどうしたら踏み出せるのか?」と考えるための参考にしてください。
離婚したいけどできない理由をケース別に紹介
多くの方が離婚に踏み切れない問題として次の様なものがあります。
- 自分に離婚の責任がある
- 相手が離婚に応じてくれない
- 子供の将来が心配
- 離婚後の経済的な不安
- 世間体が気になる
- 財産分与の内容に納得がいかない
夫婦の数だけ形があると言われるほど、婚姻関係はさまざまで、その当人同士にも悩みがあります。
自分だけが離婚したいと考えていても、相手が同意してくれないケースも多くあります。
ここではその問題について一つずつ説明していきましょう。
自分に離婚の責任がある
自分が離婚をしたいと思っても申し出ることができない場合があります。
自分が「有責配偶者」にあたる場合離婚を申し出ても原則として認められません。
相手が離婚に応じてくれない
配偶者が離婚に応じてくれない理由はさまざまあります。
自分が離婚に応じることで相手が不倫相手と一緒になると予想できる場合、不倫をした当人だけが幸せになるのはおかしいなどという理由で離婚に応じないことがあります。
子供の将来が不安
自分達の離婚のせいで負担がかかるのは子供たちでしょう。
離婚をすることで子供の世話が行き届かないのではないかと心配になります。
離婚後の経済的な不安
経済的に困るから離婚しないということがあります。
主に夫の収入で生活をしている夫婦の場合、離婚をすることで生活費が不足し困るため、妻が離婚を拒むという場合です。
夫の方でも、今まで炊事や洗濯を任せていた人がいなくなることが困るため離婚をしないというケースも多くあります。
世間体が気になる
夫婦の仲がすでに破綻していても、世間体が悪くなるため、離婚を拒むことがあります。
会社の同僚や、近所の住人に詮索されて嫌な思いをしたり、子供が学校でからかわれたりすると親同士の人間関係も悪くなったりします。
このように離婚によって、それぞれが社会において築いた立場が悪くなると考えるからです。
財産分与の内容に納得がいかない
財産分与に納得してもらえず離婚ができない場合があります。
こんな状況が長引けば関係がこじれ、より離婚が難しくなります。
離婚したいけどできない理由のケース別の解決法
上記の項目で「離婚したいけどできない理由」について説明してきました。
続いてこの項目では「離婚したいけどできない理由」について、詳しい解決法をご紹介していきます。
【自分に責任にある場合】条件によっては離婚できる
基本的に自分が離婚の原因を作った「有責配偶者」である場合、こちらから離婚請求はできません。
しかし、以下の条件に当てはまる場合は離婚請求が認められることがあります。
- 夫婦が長い間別居をしている
- 二人の間に未成熟の子供(経済的に自立していない子)がいない
- 離婚することによって配偶者が精神的、社会的、経済的にひどい状態に置かれることがない
上記の場合、有責配偶者からの離婚請求が認められます。
【相手の同意が得らない場合】離婚への条件を提示
相手の同意が得られない場合は、相手が満足する離婚の条件を提示しましょう。
自分と離婚して不倫相手と結婚するのが許せないという理由から離婚に応じないということがあります。
また、財産分与や慰謝料などの条件が自分にとって不利だと感じた場合、相手は離婚に応じてくれません。
【子供の将来が不安な場合】養育費を請求する
離婚することで子供に大きな精神的負担を追わせることがかわいそうと考えるなら、養育費を請求しましょう。
また、将来片親であることが不利になることを考え、離婚に応じないというのであれば以下のような方法をとってみましょう。
- 面会交流にはきちんと会いにゆく
- 子供の姓は変えない
- 子供の親権を得た方に家を渡し引っ越しや転校などで負担をかけないようにする
さらに母子家庭には助成金や手当などの公的扶助があるので利用しましょう。
【離婚後の生活が不安な場合】公的扶助を利用する
離婚をすることで生活に困るなどの事情がある場合はその不安を払拭するための提案をします。
- 慰謝料を相場より多く払う(支払ってもらう)
- 養育費を多く支払う(支払ってもらう)
- 財産分与において相手が納得する条件を提示する
- 公的扶助を利用する
上記のような方法で相手が金銭的に困らない、または自分自身が困らない条件についてよく検討することが大切です。
【世間体が気になる場合】周りに気づかれないよう配慮をする
世間体が悪いという理由で離婚に応じなかったり、また離婚を切り出せないという場合もあるでしょう。
世間体が気になり離婚ができない場合、以下の方法を試してみましょう。
- 嫁ぎ先の姓から変えない
- 自身が家を出て配偶者が家に残る
妻が働いている場合も嫁ぎ先の名前のままで通すと言う方法も有効です。
【財産分与に問題がある場合】お互いが合意できる条件を話し合う
離婚することに合意している場合でも財産分与において相手が納得しないという時は相手が納得するような条件を提示をし、離婚の合意を取り付けましょう。
離婚できないメリットとデメリットを検討しお互いのストレスから早く解放されるために、第三者や専門家に相談し早い解決が望ましいでしょう。
離婚のメリット
離婚できない理由がそれぞれある中で「離婚すること」で生じるメリットについて解説します。
相手配偶者に対するストレスから解放される
婚姻期間中、相手の配偶者に常に強いストレスを感じていたのであれば、このストレスから解放されます。
家事や育児のストレス、DV、モラハラ、不倫・浮気とストレスはさまざまです。
このストレスから解放されることは大変なメリットと言えそうです。
自分のための時間が増える
婚姻期間中のストレスに頭を悩ませ、問題のある相手との関係維持のために多くの時間を割いていた場合、離婚することで自分のための時間が増えます。
家族という柵(しがらみ)から解放され自分のために生きることができます。
これは大きなメリットと言えるでしょう。
異性との交際や再婚ができる
離婚をすると相手との婚姻関係が終了するので、誰と交際しても文句を言われることはありません。
別居中に知り合ったとしても離婚関係が続いている間は「不貞」「不倫」などと言われ周りからも理解されることも難しいでしょう。
自分の好きにお金が使える
離婚後は家族のために必要だったお金を自分のために使うことができる様になります。
結婚している間は自分が稼いだお金であっても家庭のために使わなくてはいけません。
収入があっても自分にかけるお金を抑え生活費にまわす必要があったでしょう。
これは妻に給料を全額渡し、小遣いを少額しかもらえなかった夫からすれば大きなメリットと言えるます。
離婚のデメリット
続いて「離婚すること」で生じるデメリットについて解説します。
子供への精神的負担
離婚についてのデメリットとして子供への精神的な負担が考えられます。
しかし、無理をして関係を続けたからと言って子供のためになるとは限りません。
生活水準の低下
離婚による経済的な負担は無視できません。
この様な状況を改善するためには、従来よりも負担の大きい仕事に就く必要が出てくるかもしれません。
噂が広まり偏見を受ける
離婚をすると自分からそのことを言ったわけでもないのに、どこからか噂が広まってしまうことがあります。
このようなことは事実は事実と開き直り、問題にしないということもできますが、人によっては大きなストレスに感じてしまいます。
子供と会えなくなる
離婚した時親権者にならなかった方の親は、離婚後子供に会えなくなることがあります。
なかには親権者がきちんと子供の面倒をみなかったり、再婚相手から虐待を受けるなど、子ども自身が不利益を被る場合もあります。
実際に離婚するための具体的な方法
どのような理由であったとしても、初めは夫婦できちんと話し合うことが大切です。
しかし、いつまでも話し合いがまとまらない場合もあります。
仮に有利な条件を提示しても、相手は素直には聞いてくれません。
その場合離婚はどのように進めたら良いのでしょうか?
ここでは「実際に離婚するための具体的な方法」3つについて解説します。
協議離婚
まずは夫婦が話し合い、相手の気持ちを聞き出し、それに見合う対応が取れるかということを考えます。
その際に離婚の合意に至る場合、協議離婚が成立します。
協議離婚
夫婦が話し合いをし、離婚する旨の合意が成立すれば、後は離婚届を市区町村に提出するだけで離婚が成立します。
この手続きにより離婚するケースが大半を占めています。
しかし、話し合いで解決しない場合は調停を行います。
離婚調停
離婚調停とは、当人同士では話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所において調停委員を介し話し合いを進める方法です。
調停離婚とは、裁判をするわけではなく、裁判所から選出された調停委員に仲立ちを依頼し、話し合いをまとめることです。
夫婦間の話し合い(協議)で折り合いがつかない場合には、いきなり裁判というわけではなく、次に「調停」の申立てが必要になります。(これを、調停前置主義といいます。)
第三者が入ることでお互いが冷静になることができ 客観的な判断を下してもらうことができます。
裁判離婚
調停でも離婚が成立しない場合 最終手段として挙げられるのが裁判離婚です。
「裁判離婚」とは、調停で離婚の合意ができず調停が不成立となった場合に、夫婦のどちらか一方が離婚を求める訴訟を提起し、裁判上の手続きによって離婚が成立することをいいます。 出典: Lega-Life Lab.
こちらは夫婦のいいぶんや事情を考慮し判決が下ることで離婚が成立します。
この時離婚の合意が得られ得ていなくても関係はありません。
しかし、時間や労力がかかることから離婚調停の段階で離婚の成立を目指す夫婦が多いのが現状です。
裁判離婚になると民法770条が定める離婚条件を満たしているかどうかが争点となります。
第770条
- 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。- 裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
参照:Wikibooks
5つある理由の中から1つでも当てはまる理由があれば離婚ができる権利を得ることができます。
離婚するための第一歩
離婚をする際、まず何から始めれば良いのかわからないことでしょう。
そこで次の2つの方法を検討してみてください。
別居
離婚を考えている場合は冷却期間おくために別居を検討してみましょう。
実家のある方は両親と相談し一時的に帰ることも良いでしょう。またウイークリーマンションや短期で借りれる賃貸物件なども検討することもできます。
最初の段階での初期費用は自分で用意する必要がありますが、別居中の生活費は婚姻費用として、有責配偶者側に請求することができます。
第三者への相談
自分の力だけではどうにもならない場合、第三者に間に入ってもらうのも一つの方法です。
親や友人などもいいですが、その後の人間関係に影響があり迷う様であれば、弁護士やカウンセラーなどの専門家に頼むことも必要でしょう。
離婚の取り決めと離婚協議書の作成
離婚の取り決めが成立したら離婚協議書を作成しましょう。
離婚協議書
離婚協議書とは離婚にともなう夫婦間の決めごとを残しておく文書です。
以下の内容を参考に作成しましょう。
離婚協議書の内容
離婚協議書に書くべき項目の例をあげます。
- 慰謝料
- 養育費
- 財産分与
- 年金分割
- 子供の親権・監護者
- 面接交渉権
上記に示したもの以外にも夫婦によっては取り決めが必要な項目があることでしょう。
公正証書として強制力を持たせる
この項目では公正証書について解説します。
公正証書はお金を支払う契約を行うときに多く利用され、夫婦が別居する期間中の婚姻費用の分担、協議離婚時の養育費支払いなど、夫婦の間で交わす契約にも公正証書を利用できます。
大事なお金の支払い約束を公正証書にしておくことで、契約の安全性が高くなると言えます。
なお、お金を支払わない離婚契約でも、不動産の財産分与がある場合などに利用されます。
出典:婚姻費用@合意書サポート
作成した離婚協議書を公正証書(強制認証文言付)にすることで、もし約束が守られなかった場合強制執行ができます。
養育費、慰謝料の支払いなどが滞った場合、相手の給与を差し押さえることもできます。
まとめ
ここまで、離婚したいけどできない理由について解説してきました。
本当に離婚をしたいのであればその方法はあると信じて、下記にまとめた方法を使って解決してください。
- 自分に離婚の責任があるときも特定の条件があえば離婚できる
- 相手が離婚に応じてくれないときは相手にとって良い条件を提示する
- 養育費や慰謝料を請求する
- 経済的に不安があれば公的扶助を利用する
- 世間体が悪いと感じるなら周りに気づかれないようにする
また、自分が離婚に対して不利な立場であったり、その費用に不安がある場合は無料相談などを利用することもできます。
そして、実際に離婚を進めるには方法は以下のとおりです。
- 協議離婚
- 離婚調停
- 裁判離婚
そして離婚が成立した際もトラブルを避けるため以下のことをお勧めします。
- 離婚協議書の作成する
- 公正証書として強制力を持たせる
今の現状をしっかりと考えた上で離婚が最良の選択であると思えるのであれば、離婚に向けての行動に踏み出すと良いでしょう。
我慢を重ねた結果心が壊れてしまう前に、どうしたらいいかを具体的に考えていただければと思います。
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