【離婚したい女性必見】離婚準備ですべきこと9つ！損しない方法も紹介

結婚して数年が経ち、価値観の差や育児の負担に対するストレスなどで「旦那と離婚したい」と思う女性は少なくありません。

「離婚したいけど、準備は何をしたらいいの？」

「本気で離婚を考えているけど、離婚後の生活が不安」

「子どもがいるけど、ちゃんと生活できるのだろうか？」

上記のようにお考えではありませんか。

本気で離婚したいと思った時、女性はどのような準備が必要なのか悩みますよね。
離婚後に生活ができるのか、精神面・金銭面などの不安があるのではないでしょうか。

 

当記事では、以下の内容についてまとめました。

当記事をご覧になれば、離婚に必要な準備がわかり「離婚したい！」と、突発的な感情に左右されないため、後悔なく離婚できるでしょう。

 

また、離婚後の手当や助成を知ることで、金銭面や生活面での不安を少しでも解消できるため、ぜひ参考にしてみてください。

離婚したい！女性が離婚準備で最低限すべきこと9つ

離婚したいと思ったら、最低限準備すべきことは次の9つです。

準備しないで離婚すると、もらえるお金ももらえなくなったり、将来の不安が消えないまま離婚したりと、後悔やストレスを抱える原因になります。

 

家事や育児、仕事などと並行して進めるのは大変ですが、わかりやすくまとめましたので、ご覧ください。

子どもの親権について考える

子どもがいるご家庭は、離婚時に「親権」を考える必要があります。

親権とは、子どもの親としての義務であり、養育や財産面から子どもの能力を補う権利です。

 

夫婦が婚姻関係にあれば、夫婦が親権を持っていますが、離婚する場合は必ずどちらか一方に親権を決めなければいけません。

 

そのため、子どもの親権をどちらが担うか決めない限り、離婚はできないのです。

親権を取れるか？

親権を取れるか、つまりどちらが親権者に適しているかは、次の主な判断項目に基づいて総合的に判断されます。

 

親権者に適しているかは総合的に判断されますが、子どもの意思を尊重することは忘れてはいけません。

また、不貞行為など離婚の原因を作ったとしても、親権の判断には関係ないとされています。

養育費を確保する方法

養育費は、離婚をする前に双方で話し合い、しっかりと決めておくことが重要です。

離婚後でも養育費を請求できますが、トラブルになりかねないので事前に決めておきましょう。

養育費の額は子供の人数やお互いの年収などによって異なります。

 

事前に養育費の金額を算定表で確認できるので参考にしてみてくださいね。

東京家庭裁判所の養育費算定表はこちら

離婚に必要なお金を把握する

離婚の種類や仕方によって必要な金額は異なります。

離婚には、夫婦の話し合いで決定する「協議離婚」と法的な手続きによって決定する「離婚調停・離婚裁判」の3種類が主流です。

 

協議離婚であれば、基本的に費用はかかりません。

 

離婚調停や離婚裁判も、すべての手続きを自分で行うと費用は2万円程度に抑えることができます。

しかし、調停や裁判は難しい上に時間もかかるため、弁護士に依頼するケースが少なくありません。

 

そうなると弁護士への依頼費用が、40～60万と高額になることを知っておきましょう。

証拠を集める

離婚を意識し始めた頃から、離婚の原因になる証拠を集め始めましょう。

証拠がある方が、離婚の話し合いを有利に進められる可能性が高いからです。

 

例えば、相手の不倫を疑うのであれば不審なメールを写真に残しておいたり、暴力がある場合は、患部の写真や診断書などをもらったりしておきましょう。

 

また、子供に対する態度や生活スタイルなどを録音・録画しておくことも、親権についての話し合いで有利になる場合があります。

夫に請求できるお金を確認する

夫に請求できるお金やもらえるお金は法律で決まっており、離婚後の生活費に充てられます。

 

夫からもらえるお金は次のとおりです。

 

知らないからもらえなかったと損をしないように、それぞれ紹介します。

財産分与

財産分与とは夫婦が婚姻中に築いた共有財産を、離婚の際にそれぞれに分配することです。

もちろん、専業主婦の方も財産分与は受け取れます。

 

財産分与の対象になる共有財産は次のとおりです。

 

個人名義の口座にある預貯金や夫の給与収入なども、婚姻後に築いた財産であれば、共有財産になります。

慰謝料

慰謝料とは、相手の不法行為によって受けた精神的苦痛に対する損害賠償のことです。

慰謝料の相場は、受けた精神的苦痛によって異なりますが、数十万～３００万円程度と言われています。

 

不倫やDV、モラルハラスメントなど、離婚原因が相手の行為であれば慰謝料を請求可能です。

 

養育費

離婚後は養育費を相手（子どもを監護していない親）へ請求できます。

養育費とは、子どもの生活や教育のために必要な費用です。

衣食住に必要な経費、教育費、医療費などが養育費にあたります。

 

養育費を支払う期間は、原則的として子が18歳になるまでですが、大学へ進学させたい場合などは、子どもが経済的・社会的に自立するまでの期間とされています。

 

養育費の金額については、以下のサイトにまとめてあるのでご確認ください。

東京都家庭裁判所　養育費算定表はこちら

婚姻費用

婚姻費用とは、別居している夫婦がそれぞれ婚姻生活を送るために必要な費用です。

離婚前に別居生活を送る場合、専業主婦やパートで働いている人は生活費が足りないケースがあります。

 

離婚が成立するまでの間、十分な生活が送れるように相手に生活費の分担を請求できるのです。

年金分割請求

年金分割とは、夫婦が婚姻期間中の保険料納付額に対する厚生年金を分割して、それぞれ自分の年金にできる制度です。

年金分割の請求は原則として、離婚や事実婚が解消した日の翌日から起算して2年以内に請求する必要があります。

 

後から請求しようとすると忘れてしまう人が多いため、離婚したタイミングで請求しましょう。

夫の財産や給与を把握しておく

離婚前に夫の財産や給与を把握しておく必要があります。

財産分与があるように、財産をどうするかといった「お金」の問題はとても重要です。

 

離婚後に話し合うことも可能ですが、財産を隠されたりするケースもあります。

離婚をしたいと思ったら、夫の財産や給与を漏れなく把握し、財産に関する書類のコピーを残しておきましょう。

 

財産の書類には、次のものがあります。

夫の給与収入については、給与明細や源泉徴収票のコピーを保存しておきましょう。

仕事探しと貯金をする

離婚後の仕事探しや生活費を貯めておくことは離婚準備では重要なことです。

離婚後に引っ越す場合は、引越し費用が必要になります。

 

また、離婚前は専業主婦であっても、離婚を機に働くケースも少なくありません。

離婚後の居住地を探しておく

離婚後にどこに住むのかを決めておく必要があります。選択肢としては次の3点です。

 

新しく賃貸物件を契約する場合、敷金や礼金、引越し代など初期費用がかかる点は注意しておきましょう。

 

実家に帰れるのであれば、生活費を抑えることができます。

また、子どもがいれば、両親のサポートを受けながら子育てが可能です。

 

今住んでいる家にそのまま住みたい場合は、財産分与で住宅のことをしっかりと話し合うようにしましょう。

居住先の教育環境を確認する

子どもがいれば、居住先の教育環境を確認しておくことも大切です。

幼い子供がいれば、保育園や幼稚園など子どもを預ける場所を探す必要があります。

 

小学生・中学生であれば、転校するか、通うかなど居住先の場所によって判断しなければなりません。

頼れる人に相談できる環境を作っておく

離婚は将来の不安や環境の変化が大きいため、精神的にもダメージを受けやすいものです。

両親や友人など頼れる人に、悩みや不安を相談できる環境を作っておくことで、精神的な安心感が大きくなります。

 

そのため、新しく住む場所は両親の近くや友人の近くなど、いつでも相談できる環境を作れるように、慎重に選びましょう。

女性の離婚準備に必要な期間や手続きは？

離婚は、離婚届を役所に提出すると離婚は成立しますが、離婚後のトラブルなどを減らすためにも入念な準備が必要です。

 

離婚に必要な準備期間や手続きを事前に知り、離婚準備を進めていきましょう。

離婚準備期間の平均は1年程度

平均的な離婚準備期間は1年程度と言われていますが、子どもがいる場合や専業主婦の場合など状況によってそれぞれです。

子どもがいる場合は、両親の離婚によって子どもの精神的ダメージを受けることが大きいため、通常よりも時間をかけて離婚に向けた準備をします。

 

反対に、子どもが成人している場合は、準備期間は短い傾向にあるようです。

専業主婦の場合は、離婚後の生活のために、仕事探しや資格取得など個人のスキルアップに時間がかかる場合もあります。

 

いずれにしても、財産分与や養育費、親権など話し合うことはとても多く、離婚後のトラブルを避けるためにも十分な離婚準備期間を設けましょう。

離婚手続きは3種類！

離婚手続きは主に3種類で、協議離婚、調停離婚、裁判離婚があります。

それぞれの手続の流れについて紹介します。

協議離婚

協議離婚は夫婦間の話し合いにより離婚を決定することで、ほとんどの夫婦がこの手続きによって離婚しています。

また、協議離婚の場合、両者が離婚に同意すると成立するため、離婚理由は関係ありません。

 

協議離婚が成立した際は、夫婦間で離婚する条件を整理し確認する契約書「離婚協議書」を作成する必要があります。

調停離婚

離婚調停は夫婦で話し合いをしたが合意しない、相手が話し合いに応じない場合に行います。

話し合いに応じない場合、裁判所の調停委員という第三者を交え、両者の意見を調整しながら調停を得た後に離婚が決まるのです。

 

つまり、協議離婚が成立しない場合は調停離婚で第三者を交えて協議しなければなりません。

裁判離婚

裁判離婚は、調停離婚が成立しなかった場合、裁判で離婚や慰謝料等を請求する離婚形式です。

 

協議離婚や調停離婚との違いは、離婚できる理由は次の5つのうちいずれか1つに該当する必要がある点です。

裁判離婚では手続きが煩雑であったり、厳格な規則があるため、弁護士など専門家に依頼することをおすすめします。

女性から夫に離婚を切り出すタイミングは慎重に

夫に離婚を切り出すときは、タイミングを慎重に見極めるべきです。

相手にも自分にも余裕があり、冷静に話し合える状況や精神状態のときに切り出すのがベストタイミングです。

相手が仕事で忙しく、精神的にも余裕がないとき、アルコールを飲んでいるときなどは冷静な判断ができず感情的に話を進めたり、離婚の話自体を聞いてもらえない可能性があります。

 

離婚を切り出すときは、相手の状況に合わせて、感情的にならないように注意しましょう。

 

離婚の話をした後に、財産を取られるのを警戒して隠されないように、財産の状況や収入についても事前に証拠をコピーしておくことをおすすめします。

離婚後のシングルマザーの手当や助成は手厚い

離婚後に自分の給料や養育費だけで生活できるか心配、特に専業主婦だった方は、さらに不安が大きいことでしょう。

ここでは、シングルマザーになった際に自治体から受けられる手当や助成について紹介します。

 

離婚後の生活に不安を抱いている人は、手厚いサポートがあることを知り、安心して生活できるように、ぜひ参考にしてみてください。

児童手当

児童手当は、離婚の有無やシングルマザーに関わらず、0歳から中学校卒業までの子どもを対象として支給される手当です。

 

支給額は次のとおりです。

対象年齢	支給額
3歳未満	月額15,000円
3歳以上の第一子、第二子	月額10,000円
3歳位以上の第三子以降	月額15,000円

児童扶養手当

児童扶養手当は家庭の収入の安定を目的として、高校3年生を卒業するまでの子どもを育てている人を対象に支給される手当です。

支給期間は、子どもが18歳（になった最初の3月31日）までとされています。

 

支給要件を満たせば、最大で月額43,160円の手当を受け取れます。物価の変動や所得によって受給できる金額は異なりますが、家計の大きな助けになるでしょう。

詳しくは厚生労働省のホームページをチェックしてみてください。

厚生労働省　児童扶養手当はこちら

児童育成手当

児童育成手当は、子どもが18歳（になった最初の3月31日）までの児童を扶養するひとり親家庭に支給される手当です。

所得によって支給制限がありますが、児童一人につき13,500円が支給されます。

 

児童扶養手当よりも支給対象者の条件が高く設定されており、支給条件などはお住まいの市町村の役所で確認しましょう。

母子家庭の住宅手当

母子家庭の住宅手当は、次の条件に当てはまる場合に住居費の補助として支給される手当です。

支給要件は次のとおりです。

 

条件は各市区町村で異なるため、お住まいの市町村の役所でご確認ください。

ひとり親家族等医療費助成

ひとり親家族等医療費助成は、医療費の一部を助成する制度です。

支給要件は次のとおりです。

 

詳しくは、お住まいの市町村の役所で確認するようにしてください。

各種控除・割引・減免

ひとり親家庭やシングルマザーは、控除や割引、税金の免除などを受けることが可能です。

代表的な5つを紹介していきます。

寡婦控除

寡婦控除は、夫と離婚・死別した妻が利用できる所得控除です。

 

所得控除を受けるためには次の要件を満たす必要があります。

 

上記の要件を満たすと、所得から27万円～35万円を差し引かれ、残りの所得をもとに所得税が計算されます。

交通機関の運賃割引

バスや電車などの公共機関を利用する際、運賃割引が適用されます。

各公共交通機関で異なるため、利用する前に問い合わせてみましょう。

粗大ごみ等処理手数料の減免

児童扶養手当の受給世帯を対象に粗大ごみ等の処理手数料が減免または免除される制度です。

粗大ごみ収集センターに連絡して、申請手続きをすることで減免を受けられます。

 

減免額や免除の条件は各市区町村によって異なるので、お住まいの市区町村へご確認ください。

上下水道の減免

児童扶養手当の受給世帯を対象に上下水道料金の減額又は免除される制度です。

市区町村によって申請方法や免除額が異なるため、お住まいの市区町村へ問い合わせてみましょう。

保育料の減免

多くの市区町村で、ひとり親家庭に対して保育料を減額又は免除する制度を設けています。

市区町村によって申請方法や免除額が異なるため、お住まいの市区町村へ問い合わせてみましょう。

生活保護

離婚後、仕事が見つからず収入が得られず生活が困窮した場合は、生活保護を利用できます。

生活保護は、生活に必要な最低限度の扶助を受けることができる制度です。

たとえば、食費や日用品などの生活扶助、家賃のための住宅扶助、医療費を全額支給する医療扶助、教育・介護などの扶助があります。

 

離婚後に生活保護を利用するためには、一定の条件があり、すべてを満たしていないと生活保護を受けることはできません。

 

条件の例として、

などが挙げられます。

 

生活保護は国の法律によって制度が細かく定められているため、お住まいの地域の福祉事務所（役所が管轄）に相談してください。

まとめ

離婚したい！と思っても、すぐに夫に意思を伝えたり離婚届を提出したりするのではなく、最低限準備すべきことが9つあります。

 

 

離婚準備を入念に行ったら、夫が冷静に話せる状況や精神状態のときに「離婚したい」と切り出すようにしましょう。

離婚の意志を伝えるときは、相手の状況をみてタイミングよく切り出すことが大切です。

 

離婚後にシングルマザーになると生活できるか不安になる方が多いと思いますが、自治体の手当や助成は手厚いため、うまく制度を利用しましょう。

 

今すぐ離婚したい場合でも、離婚後のトラブルを避けるために、今回紹介したポイントを参考に離婚に向けて準備を怠らないことが大切です。

準備が整った上で、離婚に向けて夫婦で十分に話し合ってみてください。