「離婚したいけど、相手に対してこれといった不満があるわけでもない」
「離婚するほど嫌いなわけでもない」
「離婚する理由はないけど、離婚したいのかな」
毎日の結婚生活の中で、「離婚したい」そんな事が頭をよぎったことありませんか?
一生添い遂げると誓い合った相手とはいえ、この先まだまだ長い人生です。
離婚して新しい生き方を考えることもあると思います。
そこで当記事では、離婚の理由を見つけるヒントをまとめました。
- 離婚したい場合の理由の作り方とは?見つけ方のヒントを紹介
- 離婚の成立方法はこちら!絶対に裁判は必要?
- 離婚を決めた場合のお金の問題を解説!財産や慰謝料は?
どのような選択が最善なのか、ぜひ最後までお読みください。
離婚したい場合の理由の作り方とは?見つけ方のヒントを紹介
ここでは、離婚したい理由の作り方についての解説です。
夫婦の離婚理由は様々で、日本では30年以上3組に1組の割合で離婚する夫婦がいます。
離婚ランキングを見ればご自身の気持ちに近い離婚理由があるかもしれません。
離婚理由ランキング男女ともに1位は「性格の不一致」
「価値観のちがい」と表現されることもあります。
親子や兄弟姉妹など、生まれたときから一緒にいる家族でさえ性格が合わないことが珍しくないのに、他人同士ならなおのことです。
夫婦として生活をしていくと、いつまでも恋人同士というわけにもいきません。
価値観の違いや金銭感覚の違い、考え方は違って当然と頭でわかっていても、どちらかが我慢しているとバランスが崩れてしまいます。
また、宗教観の違いも近年では大きな社会問題で、「こんなはずじゃなかった」の積み重ねが気づけば修復が不可能なくらい大きな溝となるのです。
では、2位以下のランキングはどうなっているのでしょうか。
男女別に5位まで紹介します。
男性ランキングはこちら
離婚ランキング、男性のランキングはこちらです。
2位 性的不調和
性的不調和とは、お互いに合意した性交渉から1か月以上、スキンシップがない状態を言います。
妻から性交渉を断られたり、お互いの趣向の違いによりストレスを感じる場合離婚を考える男性が多いようです。
また、性交渉を行わない夫婦もいますので、離婚を考えるきっかけになるのは、どちらかが応じてくれない回数や期間が長い場合といえます。
3位 精神的な虐待
精神的な虐待とは、いわゆる「モラハラ」で、精神的な攻撃や暴力による見えない嫌がらせを指します。
暴言を吐く、無視をする、夫の行動を監視する、このような行為も立派な「モラハラ」です。
ダメージが目に見えない分、モラハラを受けた本人も最初は気づきにくく、体の不調をきたして初めて気づく場合が多い傾向にあります。
4位 異性関係
異性関係による離婚原因は、いわゆる「不倫」です。
婚姻関係にあるパートナー以外と恋愛関係になる事を指します。
ひと昔前までは、妻は家庭を守り、夫が外で働く事が多かったため、妻側の離婚理由に多く挙げられる事が多かった事例です。
5位 家族・親族との折り合いが悪い
夫婦といえど、他人同士のため考え方の違いがあることは当然です。
ましてや相手の親なら時代や環境の違いも大きく、考えを理解するのは難しいケースがあります。
同じランキングでも女性では10位で、特に男性は普段からの家族・親族の付き合いに重点を置いていることがよくわかるランキングです。
女性ランキングはこちら
女性の離婚ランキング、2位以下はこちらです。
2位 金銭問題
夫婦は共同生活をする上で、お金の管理も協力して生活を営んでいくことが必要です。
ところが、給料のほどんどを娯楽やギャンブルに使ってしまい、生活費を入れてくれない場合は共同生活は破綻してしまいます。
給料では足りずに妻に隠れて借金してる場合もあり、金融機関からのお知らせで知ることも少なくありません。
家にお金が入らないと、妻が専業主婦の場合には死活問題です。
3位 精神的な虐待
精神的な虐待「モラハラ」は、夫側の離婚理由3位も精神的な虐待「モラハラ」でした。
毎日生活していく上で、日々の積み重ねで問題が大きくなり、周りにも気づいてもらいにくいケースが多くあります。
男性のケースと同様に、モラハラ被害は目に見えない部分のキズが大きくなるため、体調の変化に気づいたら早急に対策をしてください。
4位 暴力
昭和のドラマでよく夫が妻や子供に手を上げるシーンがあったように、昔から家庭内の暴力はありました。
家庭内の日常として、表沙汰にならないのが当時の風潮です。
しかし2002年(平成14年)に成立した「DV法」により犯罪という認識が広がったため、一気に問題化されました。
暴力は生命に関わる問題です。
5位 異性関係
異性関係の問題も、近年はスマホから簡単に出会いを求められる時代になったため、出会いが身近になったことが考えられます。
夫に隠れてマッチングアプリを、などというケースが増加傾向です。
合意が得られない時には裁判に発展することも
離婚する決心がついて、相手に伝えるも合意が得られないことも考えられます。
どうしても合意がない場合には裁判で争う必要があるかもしれません。
裁判になった場合に離婚が認められる5つの理由
ここでは、どのような場合に裁判で争われるのか解説します。
夫婦の話合いで結論が出ない場合や、拒否された場合は判決で離婚を決定する必要があるからです。
離婚を裁判で争うには以下に挙げる5つのうち、どれか一つでも該当している必要があります。
- 不倫などの不貞行為
- 逃亡など悪意の遺棄
- 3年以上の生死不明
- 回復が見込めない重度の精神疾患
- その他婚姻の継続が困難である重大な事由
離婚理由の1位「性格の不一致」は、「その他婚姻の継続が困難である重大な事由」が該当の項目です。
ただ、どのような人間関係においてもおこりうる事なので、夫婦で生活をしていく中でいかに今後の修復が不可能であるかを証明する必要があります。
裁判による離婚は離婚総数のおよそ2%で、平均で1年ほどかかり費用も発生することから、裁判は最後の解決方法です。
籍は入れたまま「卒婚」という選択肢も
卒婚は2000年代に入ってから出来た比較的あたらしい言葉で、籍はいれたままお互い自由に生活をすることを「卒婚」と言います。
離婚するほど夫婦関係が破綻していないかぎり、選択肢のひとつに考えてもいいかも知れません。
卒婚を選択しても夫婦関係は継続されるため、法定相続関係はそのまま、お互い自由な生活が送れます。
そのため、年代の高い夫婦の関心度は高いようです。
離婚するのが最適?決断を後悔しないように心の準備を!
離婚したい理由が見つかったら、離婚へ向けて準備に入りましょう。
夫婦での話し合いや手続きなどやることは色々あります。
離婚を迷う原因1位は「夫婦としての将来が見えない」から
価値観や考え方の違いの積み重ねにより、夫婦としての将来が見えない不満から離婚を迷うケースが多く見受けられます。
コミュニケーションを蜜に取る事が一番大切なのですが、将来に不安がある場合だと上手くいきません。
かえって状況が悪化する可能性もあるのです。
離婚に焦りは禁物!決断の前に知人やカウンセラーに相談しよう
夫婦の問題とは言え、一人で離婚を決断するのはお勧めできません。
自分の気持ちに向き合い、慎重に考えましょう。
でも、家族や友人など、近い関係だからこそ話しにくい場合もありますよね。
その場合は、「自治体の無料相談」や「離婚・夫婦問題カウンセラー」などの専門家に相談して心の迷いをなくしていきましょう。
離婚を決めたらどうやって伝える?離婚の切り出し方3選
自分の中で準備が整い、いざ相手に離婚を切り出す場面になったら、一体どうしたらいいでしょうか。
ずっと考えて出した結論でも、相手にとっては寝耳に水な出来事で驚かせてしまうでしょう。
相手の気持ちをおもいやりつつ、冷静に伝える方法について解説します。
ふたりで納得するまで話し合って決めるのが理想
ふたりで納得するまで話し合う、これが一番理想的です。
建設的な話合いをするためには、自分が思ったこと、伝えたい事は事前に紙に書き出して整理しておくなど工夫も必要です。
また、普段は温厚な人間でも、相手からの思いもよらない申し出に対して、感情が高まり冷静さを保つ事が出来なくなる場合もあります。
直接話しづらい時はメールやLINEまたは手紙で伝えよう
直接話しづらい、上手く伝える自信がないという場合は、考えを文章にすることで自分の主張を整理することができます。
文章で離婚を考えるに至った経緯や、離婚後の生活について具体的に触れておくと、相手も冗談だとは思わず状況を理解してくれるでしょう。
相手を思いやる気持ちを示し、受け入れやすい文章にすることが重要です。
最終的には話し合いが必要ですが、離婚を切り出す大きな一歩となります。
冷静に話し合う自信がなかったら親族を交えて話し合い
離婚について夫婦で話合うのが基本ですが、どうしても冷静に話す自信がなかったら、お互いの両親や親族に間にはいってもらう方法があります。
第三者を介して話し合いをすることで、自分の気持ちを素直に伝える事が出来るようになりますが、あくまで第三者は中立な立場でいることが大切です。
どちらかに肩入れした意見ばかり言う相手だと冷静な話し合いも出来なくなります。
離婚の成立方法はこちら!絶対に裁判は必要?
離婚を成立させるにあたって、裁判について前述しましたが、こちらでは基本的な離婚の流れについて解説します。
協議離婚と調停離婚はお互いの同意があれば成立
「協議離婚」とは離婚の87%を占め、夫婦の話し合いにより婚姻関係を解消する方法です。
離婚の話し合いによりお互いが合意したら、判を押した離婚届を役所に提出して離婚が成立します。
「調停離婚」とは、当事者間の話合いがまとまらない場合や、話し合いが出来ない場合に行う方法です。
調停離婚は、社会生活上の豊富な知識と経験や専門的な知識を持つ人の中から選出された「調停委員」と呼ばれる人が間に入ってお互いの意見を調整します。
話し合いで離婚が成立しないときは裁判離婚
「裁判離婚」は協議離婚、調停離婚の段階を経て離婚が成立しなかった場合に行います。
裁判離婚は家庭裁判所に提訴して手続きが開始されます。
前述した通り「裁判」となるため、簡単なものではありません。
離婚裁判になったら弁護士に相談するほうが有利!
離婚裁判になった場合、可能な限り弁護士に相談するほうが断然有利です。
費用面などから一人で進める事も可能ですが、98%が弁護士をつけています。
法律の専門知識をもった弁護士がついている場合には、有用な証拠集めや事案に応じた主張方法や証拠の使用方法も選んでくれるのです。
また、裁判は平日に行われます。
弁護士はあなたの変わりに裁判に出頭してくれますので、離婚裁判を理由に会社を休む必要もありません。
ただ、弁護士費用は決して安いものではなく、平均で50~100万円が相場と言われています。
離婚を決めた場合のお金の問題を解説!財産や慰謝料は?
離婚を決めたら、お金についても話合わなければなりません。
離婚後の生活の不安を少しでも取り除けるよう、お金についてまとめました。
離婚するときの夫婦の財産分与は1/2づつ
財産分与とは、夫婦が共同生活を送った中で作られた財産を公平に分配する制度です。
夫婦の共同名義で購入した不動産や車、夫婦の共同生活に必要な家具や家財が対象になります。
また、夫婦どちらかの名義でも婚姻中に共同して取得した財産や預貯金、有価証券なども対象です。
離婚による財産分与は「別居時」が基準になりますので、別居した後の財産については財産分与の対象になりません。
自分から切り出した離婚でも慰謝料は不利にならない!
慰謝料とは、苦痛や悲しみなど精神的な損害に対して請求する賠償金のことをいいます。
離婚の理由が「性格の不一致」の場合、法的には1/2の財産分与の権利がありますが、
慰謝料を請求される可能性は低いでしょう。
相手に自分から切り出したら不利になるかもしれない、慰謝料を請求されるかもしれないと思い、お金の話は避けてしまいがちです。
子供がいる場合でも財産分与は可能
子供がいる場合も、夫婦の財産分与は変わらず1/2づつです。
子供名義の預貯金や学資保険などは、夫婦の共有財産から出ている場合は財産分与の対象になりますが、例えば祖父母など夫婦以外が出していた場合には対象になりません。
離婚後の生活を想定しよう
いざ離婚!となったらどんな生活が待っているのでしょうか。
新しい人生の始まりでワクワクする気持ちもあり、不安な気持ちも大きいかもしれません。
近年は離婚後も同居するケースが増加
離婚した夫婦は別居するのが一般的ですが、近年は離婚後も同居するケースが増えています。
離婚後の同居については法律上では何の問題もなく、実際に「離婚同居」または「離婚後同居」という言葉も存在し、近年は離婚した芸能人が同居をしていることで注目されました。
戸籍上は他人同士ですので、生活費を請求することはできません。
離婚の時に取り決めたことを独自に行います。
結婚より離婚のほうがストレス!メンタルをしっかり持とう!
これまで述べてきた内容は離婚をする際のほんの一例です。
夫婦の形がそれぞれ違えば、離婚の理由も夫婦それぞれあります。
離婚を決断、話し合いを重ねて離婚が決定するまで、それからの生活のこと、考える事は結婚前の比ではありません。
結婚より離婚のほうが大変だ、とよく耳にします。
思い悩むことが多いと心身ともにバランスが崩れてきてもおかしくありません。
これから先の明るい未来を考えて、上手に気分転換をしていきましょう。
まとめ
離婚をしたいときの理由の作り方や、実際に離婚になった場合の流れは以下の通りです。
- 離婚するには理由が大事!明確な理由を探したほうがスムーズに離婚ができる。
- 裁判が必要になるケースは少ないが、相手の気持ちも大切に進めよう。
- 離婚に勢いは禁物!最後まで責任もって決めよう。
離婚理由で一番多いのが男女ともに「性格の不一致」でした。
離婚が決定されるまで、段階がいくつもあるのは驚きです。
離婚の理由も大切ですが、最終的に自分自身でしっかり決めなければいけません。
離婚は焦って決断しないことが大切ですが、離婚以外の選択肢も考えてみるのもいいと思います。
ぜひ参考にしてください。
コメント