「婿養子だけど離婚したい!」
「婿養子が離婚する際の手続きってどうしたらいいの?」
「婿養子が離婚する際に注意することが知りたい!」
上記のような悩みを抱えていませんか。
婿養子だけど離婚したいと思ったときどうしたらいいのとお悩みの方は多いです。
婿養子が離婚する際に注意することや離婚後の苗字はどうなるの?と思う方も多いでしょう。
当記事では
- 婿養子が離婚するときに必要な手続き
- 婿養子が離婚の際に注意するべきこと
- 婿養子の離婚後の名字や戸籍はどうなる?
上記の内容をご紹介していきます。
婿養子が離婚したいときに、どうしたらいいの?と思う方はぜひ参考にしてみてください。
最後までお読みいただければ、婿養子が離婚する際の手続きや注意すべき事などがわかるでしょう。
婿養子が離婚するときに必要な手続き
婿養子だけど離婚したいとお悩みではありませんか?
当項目では婿養子が離婚するときに必要な手続きを紹介していきます。
- 養子縁組を解消する離縁の手続き
- 婚姻関係を解消する離婚の手続き
婿養子が離婚するときの手続きについて、知りたい方は是非ご覧ください。
養子縁組を解消する離縁の手続き
まず妻の親との養子縁組を解消するための離縁の手続きを行います。
離縁すると夫は妻の両親の養子ではなくなりますが、夫婦の婚姻関係は続きます。
このあと、所定の離婚手続きを取れば離縁と離婚が両方できたことになります。
養子縁組の解消について当事者間での話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所に離縁調停を申し立てることもできます。
婚姻関係を解消する離婚の手続き
夫婦双方が離婚に同意できている場合は、市区町村の戸籍住民課などに「離婚届」を提出するだけで、離婚は成立します。
離婚について当事者間での話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に離婚調停を申し立て、解決を図ることになります。
裁判所では、裁判官が法律で定められた離婚理由にあたるかを判断し、判決で離婚の可否やその他の条件を言い渡します。
婿養子が離婚の際に注意するべきこと
では、婿養子が離婚の際に注意するべきことってあるの?とお考えではありませんか?
当項目では婿養子が離婚の際に注意するべきことを説明していきます。
- 離婚よりも離縁の手続きを先にする
- 離縁により養親の財産は相続できなくなる
- 離縁しても養親から財産分与は受けられない
- 養親に慰謝料請求ができる可能性がある
婿養子が離婚の際に注意しなければならないことを知りたい方は参考にしてください。
離婚よりも離縁の手続きを先にする
婿養子の離婚では「離縁」と「離婚」の2つの手続きが必要になりますが、先に「離縁」の手続きを行う方が良いケースがあります。
離縁は、離婚同様に当事者間で納得できていれば問題はありません。
しかし、話し合いでは解決できず、裁判所の判断に委ねることになった場合は、法律で定める次の離縁事由に該当しなければ、離縁できないのです。
【民法 第814条】
- 他の一方から悪意で遺棄されたとき
- 他の一方の生死が3年以上明らかでないとき
- その他縁組を継続し難い重大な事由があるとき
離婚に伴う離縁であれば、3の理由が認められる可能性が高いでしょう。
しかし、離婚が成立した後に、養子の状態を継続した場合は、上記の事由が認められないことがあるります。
こうなると、妻とは離婚しているのに妻の両親とは同じ戸籍に入っているという奇妙な状態が続いてしまうことになるのです。
実際に、離婚後に養子縁組を継続して一定期間良好な関係があったような特殊な事情があったケースで、離縁を認めなかった裁判例があります。
裁判離縁になった場合は、望む結果が得られない可能性もあるため、離婚と同時に離縁も成立させておくことも検討しましょう。
離縁により養親の財産は相続できなくなる
婿養子は養子縁組により妻の親(養親)の財産を相続する権利を有しますが、離縁することにより相続権を失うことになります。
養子縁組を解消することにより相続権も失うことを覚えておきましょう。
離縁しても養親から財産分与は受けられない
離婚の際には、婚姻期間中に夫婦で築きあげた財産を貢献度に応じてそれぞれに分配する財産分与が行われます。
婿養子の場合も離婚する際、夫婦間で財産分与を行うことになります。
ただし、養子離縁に関しては財産分与の規定はありません。
つまり、離縁する際に妻の両親(養父母)の財産を分ける必要はないということです。
婚姻中に養父母から相続した財産は夫の特有財産になります。離婚の財産分与では夫婦の共有財産のみを分けるため、特有財産は財産分与の対象外です。
つまり、養父母の死後妻と離婚することになったとしても、婚姻中に養父母から相続した財産を妻と財産分与する必要はありません。
養親に慰謝料請求ができる可能性がある
離婚に至った理由や夫婦関係の悪化を招いた原因が妻の両親にある場合、妻の両親に対して慰謝料を請求できるケースがあります。
次のいずれかに該当する場合に、慰謝料について認められる可能性があるでしょう。
- 相手方から悪意で遺棄されたとき
- 相手方の生死が三年以上明らかでないとき
- その他縁組を継続しがたい重大な事由があるとき
慰謝料の算定に当たっては、破綻原因、有責割合、縁組(同居)期間、収入、資産、年齢等の諸般の事情が考慮されます。
金額は離婚の慰謝料よりも通常は低くなるでしょう。
妻の両親からの暴力や度重なる嫌がらせに悩んでいたなら、離婚時の慰謝料請求も検討してもよいかもしれません。
婿養子の離婚後の名字や戸籍はどうなる?
では、婿養子の離婚後の名字や戸籍はどうなる?とお悩みではないですか?
当項目では婿養子の離婚後の名字や戸籍についてを紹介していきます。
- 離婚後の名字は基本的には旧姓に戻る
- 離婚後の戸籍は婚姻(養子縁組)前の旧姓を称していた戸籍に戻る
- 子どもの名字や戸籍は離婚前と変わらない
婿養子の離婚後の名字や戸籍がどうなるのか、悩んでいる方は是非ご覧ください。
離婚後の名字は基本的には旧姓に戻る
妻側の名字を名乗っていた場合、離婚後は基本的に旧姓に戻ることになります。
しかし、日常的に使用していた名字を、離婚後も使用したいというケースも少なくありません。
但し、養子縁組をしてから7年以上である場合に限ります。
離婚後の戸籍は婚姻(養子縁組)前の旧姓を称していた戸籍に戻る
婿養子が離婚すると、戸籍は婚姻(養子縁組)前の旧姓を称していた戸籍に戻ります。
実の両親が他界しているなど、戻るべき戸籍がない場合は離縁時の名字を名乗る場合はご自身を筆頭者とした新たな戸籍をつくることになります。
子どもの名字や戸籍は離婚前と変わらない
婿養子は離婚によって基本的に旧姓を称していた戸籍に戻ることになりますが、子どもの名字や戸籍は夫婦のどちらが親権を持つことになっても離婚前と変わりません。
そのため夫側が親権者となった場合は、通常旧姓に戻る父親と妻側の姓を称する子どもと名字が異なることになります。
子どもをご自身と同じ名字にするためには、「子の氏の変更許可」を裁判所に申し立てて変更する必要があります。
「子の氏の変更許可」を行っただけでは子供の戸籍は変わりません。
そのため、子供を親の戸籍に入籍させる手続きを取る必要があります。
まとめ
当記事では次の内容について解説しました。
婿養子が離婚の際に注意するべきことは下記が挙げられます。
- 養子縁組を解消する離縁の手続き
- 婚姻関係を解消する離婚の手続き
婿養子が離婚するときに必要な手続きについては上記の記事をご参考にしてみてください。
相手を無視する理由は下記です。
- 離婚よりも離縁の手続きを先にする
- 離縁により養親の財産は相続できなくなる
- 離縁しても養親から財産分与は受けられない
- 養親に慰謝料請求ができる可能性がある
婿養子の離婚の手続きについて説明しました。
婿養子の離婚は、妻の両親と養子縁組をしていない離婚と比べて手続きが増えるうえ、手続きの流れも重要です。
また、婚姻中に妻の両親が他界した場合は相続の問題も出てきたり婿養子が離婚する場合は通常の離婚よりも複雑になります。
離婚は自分だけでも手続きできますが、相続や財産分与など、さまざまな法的知識が必要です。
夫婦別姓ついては下記の記事でも解説していますのでぜひ参考にしていただけると幸いです。
コメント